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「──！浅桜！」
次に目を開けた時、私は病室にいた。風見さんが私を起こそうと声を掛けていたらしい……っていうかどうしたんだその包帯ぐるぐるの顔は。
「おはよう起きたよ。風見さん頭大丈夫？」
まるで風見さんの気が狂っているかのような聞き方をしてしまった。でも他に言いようがないくらい包帯、絆創膏だらけなのだ。
「君こそ、酷い怪我と頭を打ったことで今まで気絶していただろう」
風見さんは私の聞き方を気にするふうもなく、ため息混じりに言った。「大丈夫か？」と聞き返されたので、ガバッと勢いよく上体を起こしてガッツポーズをする。
「大丈夫に決まってるでしょ！」
よく見れば私も包帯やら絆創膏やらが身体中に蔓延っていた。それもそうか、受身を取ったと言えどあれだけ吹き飛んで無傷なわけがないから。にしても想像以上の爆風だったな。
そう言えば零は？気絶前に見て以来姿が見つからない。
「ねえ零……じゃなくて降谷さんはどこ？」
「そのことなんだが、着いてきてくれ」
最後に見た零の姿を思い出し、少し不安に思いながら頷く。妙な胸騒ぎがする、杞憂であってほしいと願いながら。
急いで手続きを済ませて退院した。まだ体の節々が悲鳴を上げているが今は無視だ。鎮痛剤を飲んでやり過ごそう。
私も風見さんも、お互い無言のまま車が進む。風見さんが運転している間、私はまさか火葬場なんかに連れて行かれるんじゃないだろうなとあまりに過ぎた心配をしていた。だって何も話してくれないんだもん。
目的地に到着したのか、車から降ろされ徒歩で向かう。もちろん火葬場ではなかったが全く安心は出来ない。今風見さんと乗っているエレベーター。これは確か公安の所有する地下シェルターへ繋がっているんじゃ？
嫌な予感が当たりそうだ。
チン、と到着を知らせるベルが鳴る。
開いた扉の先にいたのは──
「零ッ！」
ガラスケースの中に隔離された、首輪爆弾を付けられている零だった。
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きりきりまい(プロフ) - ユリアさん» コメントありがとうございます。最後まで読んでいただきありがとうございました！感想が励みになります、新作も書こうと思っているのでまたどこかでお会いできたらいいですね。本当にありがとうございました！！ (2023年4月30日 15時) (
レス) id: fbf43580c0 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - とても面白かったです！お疲れ様でした (2023年4月30日 7時) (レス) @page37 id: 35eeb15dbe (このIDを非表示/違反報告)
きりきりまい(プロフ) - 未零 ♪mirei♪さん» コメントありがとうございます！未零さんの作品も楽しく読ませて頂きました。お互い完結まで頑張りましょう！ (2022年12月29日 8時) (レス) id: fbf43580c0 (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - 私も、ハロウィンの花嫁の小説作っているんですけど…作品の進みが、尋常じゃないほどすごいです！！！！！！同じ、小説を作っている身として尊敬します！更新待ってます！！ (2022年12月24日 23時) (レス) id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)
きりきりまい(プロフ) - 名無しさんさん» コメントありがとうございます。そのお言葉が励みになります。自分のペースで最後まで更新していこうと思うので、最後までお付き合いよろしくお願いします！ (2022年11月23日 1時) (レス) id: fbf43580c0 (このIDを非表示/違反報告)
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