1人じゃないんだから【ハ/ロ/嫁】

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──時は経ち、ハロウィン当日。
村中夫妻の結婚式は新郎新婦2人のみ、更に捜査一課の者たちが警備するという厳重警戒のもと、執り行われることとなったようだ。
私は公安部に所属しているから警備には参加していないものの、式場であるヒカリエの近くで不振な物が無いか見て周っていた。

突如、ピピピピと携帯電話が音を鳴らす。コナンくんから電話だ。すぐに応答した。

「何か分かったの？」

彼が電話をかけてくるということは、何か分かったんじゃないかと思った。同時に、私に頼みたいことがあるんじゃないか、とも。

『プラーミャの正体がわかったよ、Aお姉さんはヒカリエの屋上で待ってて！』

「え、ちょっとコナンく──」

ブチ、とこちらの返事も待たずに切られた。風の音がしたからお馴染みのスケボーにでも乗っていたのだろうか……。
全く、探偵ってやつは自分勝手なんだから……なんて思いながら、急いで屋上へ上がっていく。
確か屋上にはヘリポートがあって、村中夫妻は式が終わった後、ヘリコプターで上空を周るって言ってたな。

そう言えばコナンくん、プラーミャの正体すら教えてくれなかったな。どうして屋上なのかも教えてくれなかったし。今コナンくんが何をしようとしているのかが全く分からない。
分からないという点では零もだ。爆弾は解除できるのだろうか、何も無いといいけど……。あの時電話した感じだと、既に何か策を練っているような雰囲気だった……何も教えて貰えていないけど。

プラーミャはここに現れるのだろうか。

そっと壁際に身を潜め、そんなことを考える。
まあ、何も分からないけど私に出来ることはただ一つ。零とコナンくんを信じること。そして絶対に、今度こそプラーミャを捕まえてみせるんだ。

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