46話 ページ9
織田「…連絡位くれてもよかったんじゃないか？」
安吾「尾行をまくのに苦労しましてね。でも今日は大丈夫。ゆっくり飲める。」
治「姉さんは気が付いていたんだね。」
「いやあ、ただここに来たら安吾君がいただけだよ。で、少しばかり安吾君のお姉さんになってただけ。」
そういったとたん、治の顔は驚いたような顔になり、安吾君は赤面で「あ！それは言わない約束でしょう！」と叫び、織田君は…よくわからないという顔だった。
治「え？ちょっと姉さん。それどいうこと？で、なんで安吾は顔真っ赤にしてるの？」
安吾君が目で言わないで！と叫んでいるのではぐらかそうか。
「うふふ、治は知らなくてもいいよ。私と安吾君の秘密。ね？安吾君。」
安吾「え、ええ。そうですね。くれぐれも秘密でお願いします。」
織田「？どういうことだ？」
織田君はまだ理解が追いついてないようだ。ピュアな織田君は知らないほうがいいだろう。無意識にいじってしまうから。
「言えないねえ。・・・・ところで安吾君、君は本来ここに来れない立場なはずだが大丈夫なのかい？」
私がそう言ったとたん場が凍り付いた。
安吾「・・・ええ、僕は本来ここにいてはいけない人間です。僕が間違っていました。ここなら貴方たちと立場を忘れ、飲むことができると勘違いしていたようです。・・・僕は幸運だ。少しの間でもまた皆さんと一緒にこうして飲めたのですから。」
治「潜入捜査官にしてはずいぶんセンチメンタルじゃあないか。」
ちらりと織田君が安吾のほうを向いた。同時に私も見るように。
治「君にはポートマフィアに入る前から別の顔があった。それは国の機関、内務省異能特務課のエージェントとしての顔だ。任務はポートマフィアの動向の監視。国内の異能力者を統括する組織でもポートマフィアと全面戦争をすれば、ただでは済まない。」
治が淡々と言葉を紡ぐ。安吾のことは前から知っているけどここまでいろんな仕事をしていると大変だなあ、なんて呑気に考える。だってこの先はあまり聞きたくないもの。治が安吾をこの空間から追い出すところなんて。
おっとこんなことを考えていたら話がだいぶ先まで進んでいる。考えていたら時を忘れるのを早く直さなければ。
安吾「…ほんとはこのこと言ってはいけないんですけどね。そしてここに僕がいることも上層部に知られたら大問題になる。」
治「おやおや、まるで自分がここから生きて帰れるような言いぶりだねえ。」
再び場が凍り付いた。
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樹羅 - 軍× 区〇 ですよ？ (2022年6月11日 17時) (
レス) @page43 id: aaaba77e75 (このIDを非表示/違反報告)
八月猫の気紛れ日和(プロフ) - 60話からいきなり飛んで70話になってますが61〜69話はどこにあるのでしょうか？ (2020年4月30日 19時) (レス) id: b673373efc (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 月煌さん、有難うございます！頑張ります！ (2019年4月14日 21時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
月煌(プロフ) - すごく良い話ですね！続きとても楽しみです。これからも頑張ってください！！ (2019年4月14日 20時) (レス) id: 5c7616bba1 (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 黒白さん。出来る限り善処します！ (2019年3月23日 15時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クレハ | 作成日時：2019年3月3日 14時
