敦君、お誕生日おめでとう！弐 ページ48
そしてバスは爆発した。
そこには赤毛の男性がいて、泣いていた。暫くして消防車や救急車が来て、野次馬も来た。
そんな中にあの女性と治君。赤毛の人としゃべっていた。次の瞬間、周りが眩しいくらいに光りだし、僕は廃墟のような建物の中にいた。
目の前に広がるのは赤。いや、血だ。その血の中心には赤毛の男性と治君、女性がいた。
それを見ていると赤毛の男性がいきなりぐったりと呼吸をするのをやめた。
命の損失。
僕は初めてだったかもしれない。でもこれは死体を見たときに感じるような「気持ち悪い」とかじゃなく、「悲しい」と感じた。
何故だろう、何か恩人をなくしたような、そんな気持ち。
また辺りが光りだし、今度は目の前に太宰さんがいた。優しく笑う、いつもの太宰さんが。
そういえばさっきから川の流れる音がする。ふと自分を見ると服装が孤児院にいたときに来ていた服だった。ここは太宰さんに最初に出会った場所？
あれ、太宰さんの横にあの女性がいる。太宰さん、気が付いてないのかな。教えようとすると女性は人差し指を口に当てた。それを見て僕は「太宰さんに教えてはいけない。」と思った。
太宰さんが僕に向かって手を差し出してくる。僕はその手を取った。
すると女性は消え、代わりというように黒いパーカーを着た、狐面の人がこちらを見つめていた。
僕の服装もいつの間にか探偵社のみんなにもらったあの服になっていた。
そして狐面の人が口を開く。
「お誕生日おめでとう。敦君。」
あれ、なんで僕の名前を知ってるんだろう？そんな疑問が頭に残ったまま、僕の意識は突然途切れた。
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敦「ん、朝か。あれ？僕なんで泣いて…。何か大事な夢を見た気が。」
何か凄い夢を見た気がするけど何を見たんだっけ。大事な夢だった気がするんだけど。
どうしても思い出せない。
あ、今日も仕事だ。着替えようとして枕元に手を伸ばすとそこには箱があった。黄色の箱に赤いリボンでラッピングされてある。そして添えてあるカードに「お誕生日おめでとう」の文字。
開けてみると四つ葉のクローバーのストラップが入っていた。よく見るとカードの裏に「君に幸運が訪れますように」と書いてある。いったい誰がくれたんだろうか。
ふと時計を見ると七時五十分の文字。
敦「うわ！遅刻する！」
そう言って家を飛び出し、探偵社について、ドアを開けた。
〜〜〜〜〜〜〜
次行くよ〜。
敦君、お誕生日おめでとう！参→←敦君、お誕生日おめでとう！壱
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樹羅 - 軍× 区〇 ですよ？ (2022年6月11日 17時) (
レス) @page43 id: aaaba77e75 (このIDを非表示/違反報告)
八月猫の気紛れ日和(プロフ) - 60話からいきなり飛んで70話になってますが61〜69話はどこにあるのでしょうか？ (2020年4月30日 19時) (レス) id: b673373efc (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 月煌さん、有難うございます！頑張ります！ (2019年4月14日 21時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
月煌(プロフ) - すごく良い話ですね！続きとても楽しみです。これからも頑張ってください！！ (2019年4月14日 20時) (レス) id: 5c7616bba1 (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 黒白さん。出来る限り善処します！ (2019年3月23日 15時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クレハ | 作成日時：2019年3月3日 14時
