55話 雨 ページ28
--------------------雨が降っていた。
そんな中、傘もささずに歩いている赤毛の男性が一人。下を向いて歩いていたせいか、前方から来た人にぶつかった。
？？？「一寸君！ちゃんと前を見て歩かなきゃダメじゃないか！せっかく社長にもらった名探偵道具がぁ」
織田「‘探偵‘？」
織田君は探偵という言葉が気になったようだ。
？？？「”探偵”じゃなくて、”名探偵”！もうすぐ日本中が僕の名を知ることになる。」
名探偵はエッヘンとでも言いそうな勢いで言った。その様子を見て、少しばかり名探偵に子供っぽい印象を受けた。
織田「そうか。済まなかった。」
？？？「一寸待ったぁ！君、僕の能力を見たらそんな態度はとれなくなるよ。どれどれ…！！」
名探偵くん、気が付いたみたいだね。織田君が何をしようとしているか。けど、私の思惑には気が付かなかったみたい。
？？？「君。悪いことは言わない。目的地に行くのはやめたほうがいい。じゃないと君、死ぬよ？」
織田「嗚呼、知ってる。」
そう言ってまた歩き始めた織田君。もう誰も彼を止めないだろう。私も彼を止めない。
織田君の背中が見えなくなった。名探偵に話しかけるなら今だ。
「やぁ。初めまして。名探偵の江戸川乱歩君？」
乱歩「君は…。ポートマフィアの幹部殿が何の用かな？」
「流石！私のこと知ってるんだね！嗚呼、用はね、君たち探偵社に頼みたいことがあるんだ。」
乱歩「頼みたいこと？」
流石の名探偵でも気ずかないか。ま、ここまで情報がないと推理しようにもできないか。
「そう。ま、お得意の超推理で当ててみてよ。ヒントは私の異能と織田君と与謝野さんの異能。」
乱歩「う〜ん。あ、そういうことか。僕たちは死にそうな人間を見捨てるほど鬼じゃあないよ。まかせなよ。君はどうするんだい？太宰Aとしてはもう生きられないんじゃない？」
わ〜。今のヒントで分かったんだ。凄い！流石だね。超推理ヤバい！
「そうだね。もう太宰Aとしては生きられないかもね。だから、死ぬよ。この世界から私を消し去らないといけない。だから太宰Aは死ぬ。私が殺 す。」
乱歩「そう。あ、僕もう探偵社に帰らなきゃ。じゃ、待ってるよ。A。うまくいくよ。きっと。」
「おお、名探偵のお墨付きの作戦か。これはうまくいく。じゃ、待っててね。江戸川君。」
走り去っていく江戸川君を見送って、私は織田君のもとへと急いだ。
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樹羅 - 軍× 区〇 ですよ？ (2022年6月11日 17時) (
レス) @page43 id: aaaba77e75 (このIDを非表示/違反報告)
八月猫の気紛れ日和(プロフ) - 60話からいきなり飛んで70話になってますが61〜69話はどこにあるのでしょうか？ (2020年4月30日 19時) (レス) id: b673373efc (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 月煌さん、有難うございます！頑張ります！ (2019年4月14日 21時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
月煌(プロフ) - すごく良い話ですね！続きとても楽しみです。これからも頑張ってください！！ (2019年4月14日 20時) (レス) id: 5c7616bba1 (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 黒白さん。出来る限り善処します！ (2019年3月23日 15時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クレハ | 作成日時：2019年3月3日 14時
