53話 爆発 ページ25
織田作之助
俺はいつも通り、子供たちに会いに行っていた。大量のお菓子を持って。だが、店についたとき、いつも通りではないことが起こった。
----------親父さんが死にかけていた。
店内は荒らされ、ひどいありさまだった。
親父さんが倒れているのを見て、子供達にも危機が迫っていることにも気が付いた。
頼む。無事でいてくれ。子供たちの名前を呼びながら階段を駆け上った。いつもなら返事が返ってきていた。そう、いつもなら。
返事は返ってこなかった。
子供たちの部屋は荒らされ、いつも笑っているあの子らはどこにもいない。代わりのように地図があった。
どこからか子供たちの声が聞こえた。窓の外を見るとバスが止まっていた。その窓からは、あの子たちが泣きながら助けを求めていた。
俺は走った。子供たちのところへ。だが、あともうすぐのところでバスは…
爆発した。
喉が痛かった。呼吸ができなかった。誰かの叫び声が聞こえた。あまりに激しくのどが痛むので気ずいた。叫んでいたのは----俺だった。
心の中でかつて俺に小説を書くことを進めてくれたあの人が言った。
「ならばお前が書け。それが唯一、その小説を完璧なままにしておく方法だ。」
『もう書けない。俺はもう、小説を書くことはできない。』
そう、もう俺は書けない。
何時の間にか涙があふれ出ていた。
その様子を悲しげに見つめていた人物がいた。
「ごめんよ。織田君。だが、君は立ち直れると私は信じている。そのためにも君は死ぬな。」
そういった彼女の金色の瞳はしっかりと織田作之助を見据えていた。
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どーも。作者さんです!織田作目線のお話でした。最後は違ったけど。
救ったはずの子供たちはなぜバスに乗って、爆発の巻き添えになってしまったのか。
では次のお話で。 ”約束”ですよ?
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樹羅 - 軍× 区〇 ですよ? (2022年6月11日 17時) (レス) @page43 id: aaaba77e75 (このIDを非表示/違反報告)
八月猫の気紛れ日和(プロフ) - 60話からいきなり飛んで70話になってますが61〜69話はどこにあるのでしょうか? (2020年4月30日 19時) (レス) id: b673373efc (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 月煌さん、有難うございます!頑張ります! (2019年4月14日 21時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
月煌(プロフ) - すごく良い話ですね!続きとても楽しみです。これからも頑張ってください!! (2019年4月14日 20時) (レス) id: 5c7616bba1 (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - 黒白さん。出来る限り善処します! (2019年3月23日 15時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クレハ | 作成日時:2019年3月3日 14時