３年Ａ組今から皆さんは、人質です (ページ11)

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９話過去編ページ11

ある日の放課後、

『あっ！』

唯月「えっなにどうしたの？」

『唯月たちごめん、忘れ物した…先行ってて！』

水越「え大丈夫？ついてこっか？」

『ううん大丈夫急いで行ってくるから先行ってて！』

唯月「わかった。気をつけなよ」

･

忘れ物をして教室に入ると机に伏せて寝ている茅野さんがいた。よく見ると、何かが沢山散らばっている。

『…なんだろ』

近づいて見ると澪奈と私の写真だった。

景山「A？」

『あ、澪奈！どうしたの？』

景山「ん？何となくかな」

『？あ！ねえみて、これ』

澪奈と写真を再び見た時、茅野さんが目を覚ました。

茅野「……え…夢？」

景山「よく撮れてるね」

『うんうん！すごく綺麗』

茅野「あっ！あっあっ、ごめんなさいあのそういうつもりじゃ…」

景山「別に謝らなくていいよ」

『けどなんで私たちなの？』

茅野「えっと…その……エロいから！」

景山「えっ？」

茅野「あっ！いやそういう意味じゃなくて！」

『ん？どういう意味？？』

茅野「究極の曲線美というかA様と澪奈様のくびれが尋常じゃない色気を醸し出していてしかもそこに学校一の美女と水泳界のスターっていう肩書きが加わるとそれはもう神々しいくらい尊いっていうかエロがエモに変わる瞬間っていうか…」

茅野「あっそっか…エモいんだ…
A様と澪奈様はエモいんですわかってもらえます？」

『「全然わからない…」』

茅野「あっじゃあWWEのタイトル戦でヒール全開のキンシャサをジェフ・ハーディに食らわせた時の中邑真輔くらいエモいっていえば分かります？」

『「もっとわからない…」』

茅野「どうしようこれ以上最上級にエモいことが思いつかない…」

『んふふ』

景山「フフフ…面白いね。あのさ友達にならない？」

『私も！よかったら…！』

茅野「友達？えっ私とA様と澪奈様が？……いや無理無理無理…」

『ね、携帯貸して！メアド交換しよう！』

そう言うとすぐに携帯を貸してくれて。
メアドを交換しようと画面を見ると澪奈と私が写ってる画像だった。

茅野「終わった…私の人生終わった…」

さくらちゃん、ほんとに面白い。そこからどんどん私たちは仲良くなっていった。
放課後一緒に澪奈の水着を選びに行ったり買い物したり。澪奈と私で選んだハンカチをさくらちゃんにあげると＂神棚に飾っておく＂なんて言い出して。

あの時は本当に楽しかった。