157話(said：Ａ) ページ7
「今日は節分だから豆まくぞー！」
「豆まいちゃうぞぉ〜！！」
こういうイベント事には必ずはしゃぐきっくんとFBが、例に漏れず大はしゃぎである。
2人して、スーパーで買ってきたっていう豆を、升の中に分けていく。
つかA入れて５人分の升が山盛りになる量って、どんだけ買ってきたんだよ。
「豆まくの？」
「そう。今日は豆をまく日なんだよ」
「どうして豆をまくの？」
きょとん、と首を傾げるAと、返答に詰まるおっさん2人。
節分ってのは「季節の分かれ目」って意味があって、実は年に4回ある。
その中でも厳しい冬を乗り越えた後の「立春」が季節の初めとして最も尊ばれ、近年では立春の前日を「節分」と言うようになったとか。
その季節の変わり目ってのは邪気が入りやすく、昔の人はそういうのを全部「鬼」と呼いや、何でだよんでた。
その鬼にぶつけるのは大豆で、穀物には邪気を払う力があると信じられ、鬼の目を表す魔の目を潰して邪気を祓う、魔を滅するから転じて、節分には豆をまいて、鬼＝邪気を外に追い払い、福を家の中に呼び込もうってなったらしい。
「すごーい！あろま物知りー！」
「「すごーい！！」」
きゃっきゃとはしゃぐ3人に、小さく溜息が出た。
頭でも抱えそうな俺に、きっくんがいつもの面を手渡してくる。
「じゃああろま鬼やってね」
「いや、何でだよ」
「一番似合うから！」
ほら早く、と急かしてくるきっくんにまた溜息を吐きながら、お面をつけた。
俺に鬼をやらせるんだったら、それ相応の覚悟をしてもらわんとなぁ。
ゴリゴリ首を鳴らして準備万端な俺を見て、FBとえおえおがゴクリと息を飲んでいたのを、横目で見る。
「あろまが鬼の役だから、Aちゃんあろまに豆投げるんだよ？」
「あろま、鬼なの？」
「おう。俺が怖がって逃げるまで豆投げろよ、A」
「全力で投げるんだよ、Aちゃん！」
「やだ！あろま鬼なら豆投げるとお外行っちゃうんでしょ！お外に行ったらヤだから、あろまお家にいて！！」
一緒がいいよぉ、なんて涙声で言いながら必死にしがみついて来られたら、俺らにはそれを引き剥がす手段が見つからんのですよ。
可愛いAのお願いもあって、架空の鬼を追い立てながら、みんなで豆まきしました。
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ねい(プロフ) - 平部員さん» お返事遅くなってしまって大変申し訳ありません。書き終えた私も今後の展開を色々と想像するのが楽しいです。最後まで読んでくださってありがとうございます！ (2018年9月26日 23時) (
レス) id: 3cf28ea1ed (このIDを非表示/違反報告)
ねい(プロフ) - (*´ー｀*)さん» お返事遅くなってしまって大変申し訳ありません。無事完結することが出来ました。読んでくださってありがとうございます。 (2018年9月26日 23時) (レス) id: 3cf28ea1ed (このIDを非表示/違反報告)
平部員(プロフ) - かなり時間が経ってしまいましたが、完結おめでとうございます！！！！完結したいま、この先を想像するのが楽しいです(笑)ほっこりするお話をどうもありがとうございました！！！ (2018年7月22日 17時) (レス) id: 4be846ef1b (このIDを非表示/違反報告)
(*´ー｀*) - 完結おめでとうございます！ (2018年7月20日 19時) (レス) id: 4de10ffa38 (このIDを非表示/違反報告)
ねい(プロフ) - すうさん» ありがとうございます。少しでも彼らの幸せな1場面を書きたいという自己満の思いから書き続けてきましたが、少しでも彼らの幸せがすうさんにも届いていたのなら書き手として嬉しい限りです。彼らにはこれからも笑顔と幸せ溢れる日常を過ごしてほしいと願っております。 (2018年7月12日 20時) (レス) id: 3cf28ea1ed (このIDを非表示/違反報告)
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