私事ですが、

嵐の前の静けさ ページ9

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今日の日付、3月5日。




二日間観光を楽しんで、夜は翔平くんと電話。


モヤモヤも、初日こそ感じてたらしいけどもう気にならない程度になったようで。


少なからず心配してたから、ちょっと安心。




そして、今日は少しだけ翔平くんに会う。


栗山監督に挨拶して差し入れするのが主な理由だけど。




もし時間に余裕がありそうなら、ダルビッシュさんや他のチームメイトの方にも挨拶しようかな。


翔平くんの許可が出ればだけど。







翔平くんもうそろそろ着く ?







あと5分ほどの距離で翔平くんから連絡が来た。







あと5分ぐらい

翔平くん了解
一平さんが出入り口のとこで待っててくれるから

翔平くんは ?

翔平くん俺は念の為中で待ってる

はーい







水原さんになんとなく申し訳ない気持ちになりながら歩く。


そのまま歩き続け、ついにドームに着いた。







「 Aちゃーん 」


『 水原さん、わざわざありがとうございます 』







無事に水原さんと合流し、案内してくれる。


1、2分歩くと翔平くんとも会えた。







「 Aちゃん！ 」


『 翔平くん、お待たせ 』


「 遅いよ。俺ずっと待ってたんだけど 」


「 ガチでずっと待ってたよ 」


『 え、うそ。ごめんね？ 』


「 ねぇ一平さん、ここは冗談で終わらすとこじゃん 」







相変わらず仲睦まじい二人を、孫を見るような気持ちで眺める。


孫同士の言い合いとか見る時こんな感じなんだろうな。







「 じゃあ、俺用事あるから。またねAちゃん 」


『 本当にありがとうございました 』







一平さんは歩いて行くかと思いきや、少し歩くと振り返って翔平くんに向かって言った。







「 あ、翔平。イチャイチャしないこと。するならホテルですること 」


「 うるさいなぁもー 」


『 大事なことだよw 』


「 流石にしたくても我慢するし。するなら目一杯したいじゃん 」


『 …うん 』


「 …………ぁ 」







……なんか、こんな場所でする会話じゃない気が。


翔平くんもそう思ったのか、一つ咳払いをした後私の手を無言で取って歩き出した。

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