私事ですが、

ズルい ページ7

side-Ohtani









Aちゃんあんな豪華なプロポーズしといてよく言えるね ! ?
スマホ落としそうになったんですけど







会見を終え、ホテルの自室でリラックスしているとAちゃんから送られてきた。







会見見たんだ ?

Aちゃんそりゃ見るよ
ていうかあそこだけめちゃめちゃ嘘つくじゃん







あそこ、というのはきっとプロポーズの仕方を答えたところだろう。




Aちゃんの言うとおり、あれは全て嘘。


実際には、結構派手な方のプロポーズだったと思う。




正直、あの場面で素直に説明することも考えた。


でも、俺としては俺とAちゃん二人だけの秘密にしたくて嘘をついた。







俺とAちゃんだけが知ってればいいでしょ ?
誰にも教えたくない

Aちゃん…お互いの家族と水原さんは知ってるけどね

………そうですね







カッコつけたつもりが、華麗にスルーされるわその通りだわ。


一人で俺何やってんだ。




顔に熱が集まるのが自分でも分かり、ベッドにダイブして枕に顔を埋める。


すると、手に持っていたままのスマホが振動した。


画面を見るために少しだけ顔を上げる。




そこには、AちゃんからのLINEが。







Aちゃん秘密にしてくれたの、凄い嬉しかったよ
翔平くんからの愛またまたGET







その文字と共に、「ありがとう」の犬のスタンプが添えられていた。







「 ………ほんとズルいって 」







胸の辺りから込み上げてくるどうしようもない感情をそのままに、何回も寝返りを打つ。


…………俺多分世界一幸せ。







「 ………Aちゃんか 」


「 うるさい 」


「 何。幸せの余韻にでも浸ってた？ 」


「 うるさいよ 」






ガチ一平さんタイミング悪いから。


そろそろ自覚して。




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