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「………………ん、」
気がついたら視界はどこもまっくら。何度瞬きをしてみても。ここどこだろう。意識を急浮上させると暗闇にぼんやりと浮かぶシルエットが１つ。何？
確かめるために手を伸ばしたその時、突然光が差し込んできて目が眩んだ。もう、何？
「ごめんごめん、眩しかったね。」
あ、……昨日聞いた声だ。たぶん。えっ、とハイテンション男？
「ん、おはよう。」
わたしの目の高さまでかがんでくれる所は今までのと違う。なんかヘン。そういえばやけに意識もはっきりしてるし。
「あ、広斗の事は気にしなくていいよ？この子どこでも寝れる子だから笑 さてと。」
そう言うとわたしの方へ両手を伸ばしてくる。別に今さら期待なんてしてないけど早く済むといいなと思いながら目をつぶる。なのに…
「ふふ、安心して。取って食ったりしないから、ね？」
頭を撫でてくれる手は優しくて温かくて。ねぇ、あなたは…違うヒト、なの？
｢俺そこまで野蛮人じゃないんだよ？広斗くんもそこんとこいまだにカン違いしてるから後で言っておかないとね…。もう広斗くんはお兄ちゃんを何だと思ってるんだ！あ、でもね。｣
｢…？｣
わたしをソファーに座らせると迷ってたみたいだけど少しだけ距離をあけて隣に座ってくれた。
｢その辺のオトコが身勝手にやるようなことはしないよ。俺も広斗くんも神さまに誓って。まぁ…女のコは大好きだけどね。あと変態なのも。最近ちょっとMよりになってきたのも。あとは…｣
｢……｣
｢…あーだからね、…安心して？キミにひどい事はしないから。あ、………足だけは洗っちゃったけどでも、あの、他は触ってないし見てないしホントに神さま仏さまに誓ってな、な、なんにもしてないから！！｣
きっと…
この人はウソつけないんだと思う。あのヒトたちとは違う。ううん全然違うヒト。
｢そうだ！お腹空いたかな〜と思ってさ。体調悪いみたいだしお粥にしたんだけど、食べれそう？｣
｢……おか、ゆ。｣
目の前にはあつあつのお粥。その瞬間、思い出したくもないのにフラッシュバックする記憶たち。胸が締めつけられて、こぼれ落ちる涙。
「え！ご、ご、ごめん！！！」
「ッ、アイツどこ…っ！！！！」
その時、目の前のドアから不機嫌オーラぷんぷんな男が勢いよく登場。あ、……昨日の全身黒ずくめ男。わたしと隣で慌てふためくハイテンション男をその瞳に映すと目を見開いた。
次の瞬間には、
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作者名：ふるーつたると。 | 作成日時：2017年12月9日 17時
