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「コハクは力強いのに、わたくしとそんなに身体つきは変わらないじゃない？どんな原理なのかしらと思って」
「ああ、そういうことか…。どんなと聞かれても、鍛錬の賜物としか答えようがないな。それに華奢だの可愛いだのは私に似合わない表現だぞ」
「あら、本気だったのに」
「華奢で可愛いのはAの方だろう。あの千空も君の容姿はえらく褒めているじゃないか」
まあ、確かに褒めてくれるけど…。
「千空は小さい頃にわたくしのお父様から"お姫様だ"って私を紹介されてから、"わたくし=お姫様"って刷り込まれてるのよ」
「それは違えぞ」
わたくしの言葉を千空が即座に否定する。
「客観視判断に基づいた評価だ」
「否定はせんがだいぶ偏り過ぎだぞ」
「コハク！もっとしっかりよく見やがれ！お姫様以外の何に見えるんだよ!!」
「いや、Aだろ」
「Aでもお姫様でもどっちでもいいから砂鉄集めようぜ」
冷静なコハクとAのツッコミが入った。
頭良いのに時々暴走するのよね。
天才と何とかは紙一重ってことかしら。
再び作業を開始すると。
「スイカ…？」
川上からスイカが流れてきた。
それが立ち上がったことで、スイカではなくスイカの殻を被った子どもだということに気付く。
「スイカじゃないか。私たちについて来たのか？」
コハクはその子に声を掛けながら頭を撫でてやっている。
スイカの殻を常に被っているからそのあだ名になったんじゃないか…と言うクロム。
本当の名前は何だったのかしら…。
突然クロムが"あー！"と大声を上げた。
「テメー、俺の磁石勝手に持ってきやがったな!!」
クロムがバッとスイカの手から磁石を奪い取る。
しかし、その磁石には──
「砂鉄─!!」
砂鉄がついていた。
「…スイカはね、お手伝いがしたいんだよ」
スイカの殻から発せられたのは、幼さを感じさせる女の子の声。
「いつもこんなの被ってるから、誰かのお役にも立てないんだよ。きっと大人になってもそうだよ。だからスイカはね！困ってる人がいたら──」
「あﾞー、御託はもういい」
スイカちゃんの言葉を千空が遮った。
「実におありがてえ。科学王国は来る者拒まず、猫の手も借りてえんだ。砂集めなんかむしろチビのが100億倍有利だからな」
"頼むぜスイカ"と磁石を渡すと、千空は背を向けて川下の方に歩いていった。
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御影ゆき(プロフ) - わたぁめ ?さん» コミュ障なので万年語彙力は瀕死ですが、そう言っていただけて嬉しいです。これからも頑張りますね！ (2021年3月30日 7時) (
レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
わたぁめ ?(プロフ) - 凄い … 語彙力が凄い … 応援してます ！ 頑張って下さい ！ (2021年3月29日 16時) (レス) id: 3d31fada56 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - ありがとうございます!SSも読ませてもらいますね! (2020年6月27日 12時) (レス) id: 3ab5c4a85e (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» TwitterにもSS挙げてるので良かったらご覧下さいませ。アドバイスは出来ないかもしれませんが、真白さんの小説も読ませていただきます♪ (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます。電子で漫画読みながら、ちょこちょこ書いてるだけで決して上手くはないですよー。オンラインを知らないのもあってアドバイスはあまり出来ないかと…。 (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御影ゆき | 作成日時：2020年5月23日 20時
