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 Aが採集から戻ると、大樹の想い人─杠が目覚めていた。

 「杠…!目覚めたのね!また貴女に会えて嬉しいわ」
 「Aちゃん…!私も嬉しいよ…!」

 杠と手を取り合って喜ぶA。

 「ククク、再会トークたけなわんとこ悪いがな。司が戻る前に即決めろ!道は二つしかねえ、どっちか選べ!!」

 そこに、いつになく切羽詰まった千空の声が響いた。

 「……司と何かあったのね」
 「ああ…テメーの勘が嫌なほど当たった。……プランA!大樹と杠、テメーら二人で今すぐ逃げてどこか遠くで生きていく。プランB!全員で戦って司の殺人を止める。文明の武器の力で…」
 「即答だー!」

 大樹の大声がビリビリと空気を震わせる。

 「一緒に戦うに決まってるだろー!俺と杠を見損なうな、千空」
 「別にお優しいお気遣いじゃねぇよ。逃がしたいといた方が合理的かもっつう話だ」
 「うんうん。全然分かんないけど、私も何か手伝う!」
 「あ゙ー、熱意は分かったから、少しは説明聞け似たもん夫婦」

 「司がもし本当に石像を壊して、人を殺してるのなら俺は絶対に─」
 「殺してるっていうのは、捉え方の問題だね」

 大樹の言葉を落ち着いた男の声が遮った。
 ────────司だ。



 「間引いてるんだ。新しい世界のために」

 司の声に揺らぎはない。
 それが正義だと言わんばかりに。

 「あら、貴方に間引く権利があって?貴方が優位に立てる世界になったからと、随分と好き放題が過ぎるわ」

 "良いご身分になったこと"と煽るAの声は穏やかそのもの。
 司の手から人間だった石像の欠片が零れ落ちるのを見ても、Aの顔はお手本のような笑みを浮かべている。
 その姿が異様に映ったのか、司の目が僅かに見開かれた。



 Aと司の間に大樹が飛び込んできて、真っ直ぐ司に向かって走り出す。
 同時に大樹の横を何かが飛んで行った。
 ─────矢だ。
 それは司の身体を傷付けることなく、司の手によって地面に捨てられた。

 司の蹴りが大樹に向かって繰り出されるが、大樹は倒れずに踏みとどまる。
 これには司も驚いたようだ。

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設定タグ:Dr.STONE , 石神千空 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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御影ゆき(プロフ) - わたぁめ ?さん» コミュ障なので万年語彙力は瀕死ですが、そう言っていただけて嬉しいです。これからも頑張りますね! (2021年3月30日 7時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
わたぁめ ?(プロフ) - 凄い … 語彙力が凄い … 応援してます ! 頑張って下さい ! (2021年3月29日 16時) (レス) id: 3d31fada56 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - ありがとうございます!SSも読ませてもらいますね! (2020年6月27日 12時) (レス) id: 3ab5c4a85e (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» TwitterにもSS挙げてるので良かったらご覧下さいませ。アドバイスは出来ないかもしれませんが、真白さんの小説も読ませていただきます♪ (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます。電子で漫画読みながら、ちょこちょこ書いてるだけで決して上手くはないですよー。オンラインを知らないのもあってアドバイスはあまり出来ないかと…。 (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御影ゆき | 作成日時:2020年5月23日 20時

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