001 ページ2
百夜の"一番のダチ"─A秋霖は、色んな意味で桁違いな男だった。
見た目はどこの少女漫画から飛び出してきたんだと言いたくなるような優男。
しかし中身は40ヵ国語を巧みに操り、世界中を飛び回る豪快な男。
金も地位もある男がなんで百夜みたいな奴とつるんでいるのかと率直に聞いたら、ソイツは裏表のない笑顔で"百夜ほど気持ちの良い男はいない"と断言した。
嗚呼、コイツは本当に百夜のダチなんだと、その笑顔を見て確信した。
ある日、秋霖が馬鹿でかい人形を抱えてやってきた。
フリフリヒラヒラの少女趣味全開なドレスを着せた人形をいい歳してここまで抱えてやってきた秋霖に一瞬引いたが、その人形が動いたことで漸く人間だと気付く。
「よお、千空とは初めましてだな。俺の自慢のお姫様だ」
秋霖が地面に膝をついて、抱かれていた人形の足が地に着く。
ふわふわの色素の薄い亜麻色の長い髪を靡かせて、振り返ったソイツと目があった。
人形のように整った顔立ち。
同じく色素の薄い青い瞳がまっすぐ俺を見つめる。
フリルで膨らんだスカートをつまんで、片足を引いて一礼する。
テメーはどこのお姫様だというツッコミも出ないほど、様になっている仕草。
「お初にお目にかかります。A秋霖の娘、Aと申します」
人形じみた顔がこちらに向かって微笑んだ時。
思い返せば、それが一目惚れの瞬間だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
御影ゆき(プロフ) - わたぁめ ?さん» コミュ障なので万年語彙力は瀕死ですが、そう言っていただけて嬉しいです。これからも頑張りますね！ (2021年3月30日 7時) (
レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
わたぁめ ?(プロフ) - 凄い … 語彙力が凄い … 応援してます ！ 頑張って下さい ！ (2021年3月29日 16時) (レス) id: 3d31fada56 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - ありがとうございます!SSも読ませてもらいますね! (2020年6月27日 12時) (レス) id: 3ab5c4a85e (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» TwitterにもSS挙げてるので良かったらご覧下さいませ。アドバイスは出来ないかもしれませんが、真白さんの小説も読ませていただきます♪ (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます。電子で漫画読みながら、ちょこちょこ書いてるだけで決して上手くはないですよー。オンラインを知らないのもあってアドバイスはあまり出来ないかと…。 (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：御影ゆき | 作成日時：2020年5月23日 20時
