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良い人材を見つけたわね。
わたくしと同じことを考えているのか、千空の顔も実に楽しげだ。
「クロム、このままじゃいずれテメーも100億%司に殺される側の人間だ。俺ら科学王国の一味になるしかねえなァ」
千空、それじゃ脅しよ。
その"いずれ"はクロムによるけど、遠いような気がするのだけれどね。
千空はクロムのコレクションごと欲しがっているけど、クロムも一歩も引かない。
「俺と最後の勝負だ、タイマン張れ!負けたら土下座して二度と村に来んじゃねー。テメーが勝ったら全部くれてやるよ、俺って男も倉庫もよ!!」
「あらあら、愛の告白みたいね」
熱烈だわ、と言うとクロムは頬を真っ赤に染めた。
ふふ、可愛いらしいこと。
「へ、変なこと言うんじゃねーよ!んなことより勝負だ!生まれてこのかた誰にも負けたことねえヤベー術見せてみせてやるよ!!」
「"算術"で俺と闘え!!!」
「それは君、千空無双の予感しかしないぞ」
コハクのツッコミ通り、クロムが千空に勝てるわけもなく───千空は科学倉庫とクロムを手に入れた。
「唆るじゃねぇか……!!」
それがクロムの倉庫に入った千空の第一声。
「ククク、こんだけ種類集めんのに何年かかったクロムテメー…!」
「おぅ、見たか千空、ヤベーだろ。妖術算術じゃボロ負…今日は調子悪かったが、コレクションなら負けねーぜ!!」
あれだけ千空に噛みついていたクロムだけど、基本的に千空と気が合う性格らしく、今じゃ盛り上がって完全に二人だけの世界だ。
「マラカイト、胆礬、コランダム!」
「ヤベー硬さだぜ、そいつは!」
「来・た・ぜ、方鉛鉱!!!鉛ゲット!」
「割るとピカピカで超ヤべーぜ」
「二人とも気が合うのね。何が楽しいのかはわたくしには全く分からないけど」
「私もだ。男子どもの何か集めて尊ぶ性質だけは理解できん」
「僕も昔虫とか集めてたなぁ。今じゃキモくて触れないけど」
わたくしとコハクと銀狼が眺める中、二人の世界は暫く続いた。
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御影ゆき(プロフ) - わたぁめ ?さん» コミュ障なので万年語彙力は瀕死ですが、そう言っていただけて嬉しいです。これからも頑張りますね! (2021年3月30日 7時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
わたぁめ ?(プロフ) - 凄い … 語彙力が凄い … 応援してます ! 頑張って下さい ! (2021年3月29日 16時) (レス) id: 3d31fada56 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - ありがとうございます!SSも読ませてもらいますね! (2020年6月27日 12時) (レス) id: 3ab5c4a85e (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» TwitterにもSS挙げてるので良かったらご覧下さいませ。アドバイスは出来ないかもしれませんが、真白さんの小説も読ませていただきます♪ (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます。電子で漫画読みながら、ちょこちょこ書いてるだけで決して上手くはないですよー。オンラインを知らないのもあってアドバイスはあまり出来ないかと…。 (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御影ゆき | 作成日時:2020年5月23日 20時