それでも 、 君が好きだよ 。 【童磨、我妻善逸】

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童磨side



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少し強く噛みつきすぎたせいで

ダラダラと血が流れた 。



… 美味しい 。

今すぐに全部食べてしまいたい 。



でもその痛そうな君の顔が 、

可愛くってたまらない 。


舌で血を流れる首を舐めるとすこし肩をビクッと揺らす 。
そんな仕草も全部が可愛い 。





産まれてから何の感情も抱いたことがない俺には
誰かを可愛い 、 と思ったことなんて無かった 。


鬼になりどんなに1人で生きていても
寂しくも悲しくもなったことが無い 。
心から笑ったことも無ければ本当に涙を流したことも無い 。


感情を抱くことなんて夢幻だと思っていた 。




だから 、 可愛いと思ってしまったこの子を


自分の中で生かすのではなくて

自分と一緒に居て欲しいと思った 。





可愛いその表情をいつだって見たい 。

泣いてる表情ですら可愛い 。



ほら 、 また可愛いと思えるんだ 。






ああ、次は血を流しすぎて貧血で気を失っちゃったかな ？




深く噛みすぎちゃってごめんね ？





「これじゃ歯型のこってしまうかな ？

俺のものになるんだからいっか ！」




首に残る痣は自分のものだという印だなあ 。



そう考えると興奮と言う感情すら芽生えた 。







誰にも触れさせたくないなあ 。
この子が居なくなったらせっかく芽生えた何かが崩れてしまう 。

誰かに食べさせるなんてもってのほかだ 。





死ぬまで可愛がって最後は俺が食べるか




なんならいっそ鬼にしてしまおうか 。








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