それでも 、 君が好きだよ 。 【童磨、我妻善逸】

. ページ26

.



貴方side



.




あれから数日が経った 。




童磨様はあの日の朝、いつもと変わらない様子で

やあ ！ 起きたのかい ？


と 、 何事も無かったかのようにニコニコと平然としていたが


私はずっと何とも言えない気持ちだった 。




大好きだった善逸とは接吻すらしたこと無かったのに
童磨様と … 。






なんて 、


考えれば考えるだけ彼にハマっていくだけなのに 。





「Aちゃん」


『 ？ どうされましたか 』


「いやあ 、 ちょっと無惨様に呼び出されちゃってさ ！
少し戻るのが遅くなるけど 、
もちろんもし何かあったらすぐ駆けつけるから ！
いい子にしててくれるかい ？」



無惨様 。

どうやら童磨様や他の鬼をこの世に産んだのはこの人らしい 。

憎むべき相手なのだろうけど
童磨様が居ればなんでもいい 。


今はそう思うほど童磨様が居ないとダメな人になってしまった 。




でも 、


なんだか嫌な予感がする ＿＿＿＿ 。






『ちゃんと帰ってきてくれますか ？』



「おお ！ 心配してくれているのかい ？
俺は強いし 、何よりもAちゃんを1人にはしない ！
だから安心して待っててくれるかな ？」





そう言って頭を撫でる 。



彼の笑顔とこの冷たい手 。






それが何よりも大切に思えて




今は彼を失うのが怖い ＿＿＿＿ 。




これがきっと最後の大切なものだから



もう私から何も奪わないで 、 神様 。





『はい 、 待ってます』






.

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す