鬼殺しながら先生殺します。《弐》

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業「 いいんだよ。

あのシロは俺たち生徒を殺すのが目的じゃない。

生きているからこそ、殺せんせーの集中力を削げるんだ。

原さんも一見危険だけど、

イトナの攻撃の的になることはないだろう。

だから、寺坂にも言っといたよ。

気絶する程度の触手は食らうけど、逆に言えば、

スピードもパワーもその程度。

死ぬ気で食らいつけって 」




イトナの触手が寺坂の腹に入った。


業の言う通り、寺坂は顔を歪めて蹲(うずくま)るだけで、

死にはしない。


シロがもう一発と言ったところで、

イトナは可愛くくしゃみをした。




『 寺坂のシャツは昨日と同じものです。

つまり、あの妙な缶から出てきた霧の成分を

至近距離で、たくさん浴びたということです。

殺せんせーがあれだけ鼻炎を起こしていたのですから、

イトナくんがただで済むはずがないんですよ。

そして、イトナくんに一瞬でも隙を作れば、

寿美鈴のことは勝手に殺せんせーが助けてくれます 』




業は皆に下を見るよう指示した。


その下ではまさに寺坂が吉田と村松に

飛び降りるよう交渉しているところであった。




業「 殺せんせーと弱点 一緒なんだよね〜？

⋯じゃあ、同じことやり返せばいいわけだ 」




業が親指を下に向けたと同時に、

上にいたみんなは川へと飛び降りていく。


大きな水しぶきを吸い取ったイトナの触手は、

どんどんと膨張していった。




『 (虹の呼吸、参ノ型“蒼天(そうてん)と海”) 』




木刀で技を出したために1番の大きな水しぶきが

イトナに襲いかかった。




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