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後ろの壁を破壊してやってきた転入生らしき男子は
“この教室の壁より強い”やら
訳の分からないことを言いながら、
寺坂と業の間の席に座った。
私はというと、こちらへ飛んできた瓦礫を
刀で全てはね返して、また席に戻った。
シロ「 堀部糸成だ。名前で呼んであげてください。
⋯それとそこの羽織を着た君。
すみませんね、粗相をしてしまって 」
『 いえ、大丈夫です。これも私の任務の内ですから 』
全然違いますけどね。
私の任務は
“椚ヶ丘の生徒を鬼から守る”ですから。
『 ⋯そういえば、イトナくん。
少し気になることがあるんですが、』
業「 お、奇遇だね。俺も俺も〜 」
おそらく業と言いたいことは同じでしょう。
どうぞどうぞと譲ると、
予想通り私が思っていることを言ってくれた。
業「 今手ぶらで外から入ってきたよね?
外どしゃ降りの雨なのに、なんでイトナくん
一滴たりとも濡れてないの? 」
なにか裏がある、そう思ったけど、
イトナくんは何も答えず、すっと席を立った。
そして、業を見て口を開く。
イトナ「 お前は多分このクラスで3番目に強い。
次に強いのはそこの男だ 」
そう言って次に指をさしたのは無一郎だった。
え、無一郎が2番だったら1番は⋯?
殺せんせー⋯いや、先生は数えないでしょう。
なら、小芭内も違いますね⋯。
イトナ「 けど、安心しろ。
俺より弱いから、俺はお前らを殺さない。
俺が殺したいと思うのは、
俺より強いかもしれないやつだけ⋯ 」
業と無一郎の頭を順番に撫でたイトナくんは、
今度は私の横に来た。
すかさず廊下に立っていた小芭内が
私の元へ来ようとするけど、
それを制して目の前のイトナくんに微笑みかけた。
イトナ「 お前はこのクラスで1番強い。
そして、俺より強いかもしれない。
⋯けど、俺はお前も殺さない。
俺が殺したいと思うのは⋯ 」
頭を撫でたイトナくんは私から離れ、
前の方へ向かっていった。
無駄に過保護な小芭内が近寄ってくるけど、
今は彼と殺せんせーを見ていたい。
私に抱きつく小芭内をそのままにして、前に向き直った。
イトナ「 この教室じゃ、殺せんせー。アンタだけだ 」
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KAINkun - あの…イトナ君の触手は頭からですよ。茅野は首であってますけど… (2020年11月14日 19時) (レス) id: b78a3cc888 (このIDを非表示/違反報告)
みやび - 爆豪くんみたいな台詞があってちょっと嬉しかったですwこの小説めっちゃ好きです!これからも頑張ってください!! (2020年4月4日 15時) (レス) id: 195448bd53 (このIDを非表示/違反報告)
nogue - あっ神なんですね。わかります。(`・ω・´)好きです!これからも頑張ってください。 (2020年3月31日 18時) (レス) id: a847137800 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇおれ - 面白いです更新頑張ってください! (2020年3月21日 12時) (レス) id: 675d13869e (このIDを非表示/違反報告)
目玉焼き(プロフ) - 面白いので頑張ってもらいたいとおおおおおお思いまーす!(面白いのでこれからも頑張ってください!) (2020年3月18日 9時) (レス) id: e9bd1f6a74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タピ岡義勇 | 作成日時:2020年2月29日 6時