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『終了!!』
現れた2級呪霊を倒した虎杖は手に付いた汚れを叩き満足そうに笑う。
此方に2級呪霊が来たという事は、釘崎と伏黒の所には3級呪霊だろう。つまり無事に任務終了だ。
虎杖は『昼飯何にしようかな〜』と考えながら来た道を戻ろうとすると、突然鈴の音が聞こえた。
呪霊の気配はせず、嫌な感じもしない鈴の音。
逆にどこか居心地が良い。
『何だろう…何で鈴?誰か居るのか?』
鈴の音に惹かれた虎杖は、音のする方向へ進む。そして辿り着いた先は、小さな祠がある場所だった。
『祠…?』
何故か懐かしく感じ、その祠に手を伸ばす。
だが、そこで気付いた。祠の下に鈴が落ちている事を。
その鈴は安物の鈴ではなく、美しい青色の鈴。
その鈴を手に取ると、何故か酷く泣きたい気持ちになった。
『あれ?何で私泣いてんだろ…』
分からないのに、涙が溢れて仕方ない。
虎杖は目尻に残る涙を拭い、その青い鈴をポケットの中に入れた。
『何か今日は不思議な日だな』
そう言って虎杖は来た道を戻るのだった。
目覚めるまで_あと5日
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作者名:冬桜椿 | 作成日時:2021年1月9日 3時