五話 修羅の顔 ページ6
宇髄side
「あれ、今度は宇髄?お前らはここを集合場所かなんかと勘違いしてねぇ?そのまま帰ってどうぞー」
「鯛持ってきた」
「君を歓迎する。」
高級な食材を持ってくれば基本的にこの男は屋敷にすぐに入れてくれる。それを宇髄は知っているのでよく高級な和菓子や珍しい洋菓子を持参する。
そして今回もすんなり屋敷に入れてくれた。
すると最近だるかった身体がすっと軽くなるのを感じた。
「俺に取り憑いてた幽霊は歓迎しねぇのか?」
「あれは少し厄介だな。入れることは出来ねぇ…悪ぃな。」
「いや、別に友達じゃねぇから地味に謝んじゃねぇ。」
ペタペタと廊下を歩き軽口を叩く太刀川を宇髄は肘で小突く。
そして札や意味の分からない数珠、なんか訳ありそうな道具が並んだ部屋に入る。
「何回見ても気になるもんしかねぇな」
「ぜってぇ触んじゃねぇぞ。」
太刀川はその裏の界外では有名らしくどんな拝み屋も霊媒師も彼には適わないという。
ただ、御守り一つで馬鹿高い料金を請求したりとぼったくり感が否めないので"霊媒界の最終兵器"と呼ばれている。
「てか不死川はまだ寝てんのか?」
「そりゃぐっすり寝てる。いきなり昨日押しかけて来てな。ほんとに躾がなってねぇよ。」
「いやいや、あれでも少しはマシになった方だぜ?」
初対面の不死川がどれだけ荒れていて失礼な奴だったか宇髄は柱合会議でよく分かっている。
「あぁ、あの御館様への爆弾発言?俺でも真面目に挨拶したのに彼奴すげーよな。」
「ほんとに派手に殴ってやろうかと思ったがな。あん時よりかは今の方が御館様のおかげでだいぶ落ち着いてんだろ。」
「逆に御館様が関わってんのにあんな殺人鬼みたいな雰囲気出してる彼奴やっぱすごいな。昔は何してたんだアイツ。」
「毎日小動物でも殺してたんじゃねぇか?」
「お"い…」
ドスの効いた声に二人同時に振り返れば修羅の顔した不死川が仁王立ちしていた。
「……おはよう実弥。」
「やっべぇ今の聞いてたか?太刀川、俺ら殺されるぞ。」
「正解だ。俺は今からお前らを殴り殺す。」
「あらー宣言しちゃった。でもねさねみん…ここで俺らを殺したら荒んでたあの日々に逆戻りよ?」
「誰がさねみんだ!!!!」
このあと命を賭けた鬼ごっこが屋敷で始まった。
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病葉 - ……………ってか五条悟ぅぅぅぅ (2020年12月26日 9時) (レス) id: 5950959ea4 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 最高に面白かったです!!! (2020年12月6日 19時) (レス) id: 739f2b6295 (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁 - cvを中村悠一さんイメージにしてくださってありがとうございますm(_ _)m (2020年9月5日 21時) (レス) id: 66cf0f24ad (このIDを非表示/違反報告)
RE:0096 - ↓空気読まないコメント (2020年8月4日 15時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
RE:0096 - 弁護士と書いて実.弥と読むw (2020年8月4日 15時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2020年3月15日 19時