十六話 少女の名 ページ17
「あー疲れたー」
「寝転ぶな太刀川。邪魔だ、鬱陶しい。」
伊黒は辛辣な言葉を告げて実弥は俺をまぁまぁな力で蹴飛ばす。扱い雑。
「おいA。なぜ泊まったんだ。蟹がだめになるだろ。」
「あっ、蟹忘れてた。」
「そういう問題じゃねぇだろ。」
不覚。俺ともあろうものが高級食材の存在を忘れるなんて……
「……まだいんのか。“鬼”が。」
「あぁ、おそらくな。さっき斬った鬼は弱すぎた。」
「確か隊士は既に五、六人送られて全員連絡が途絶えているらしいな。」
十二鬼月の存在を危惧して俺と実弥(伊黒はおまけ)を送っておいてここまで鬼が弱いはずがない。
「なにか裏がある筈だ…」
「――――――――すみません…」
襖の向こうから声をかけられ開ければそこには十代半ばの少女がいた。
「……お兄さん達鬼殺隊?」
「あぁ、そうだが。」
「………弟を助けて…!」
急に泣き出す少女。取り敢えず名前を聞けば嗚咽を漏らしながら小さい声で“美咲”と言った。
「弟は鬼に連れ去られたのか?」
「はい……食べられる前にはやく助けてほしいの…」
「と言っても……鬼がどこにいんのかわかんねぇしなァ」
「いや、鬼がどいつかもう分かってる」
「本当か!太刀川。」
そう言えば目で早く教えろと、訴える二人。
「嘘つくかよ。俺は幽霊の声が聞こえんだぞ。被害者から聞きゃ1発よ。」
「過去最高に胡散臭いお前が信用できる発言だな。」
「俺の詐欺師扱い本当にやめて欲しい」
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病葉 - ……………ってか五条悟ぅぅぅぅ (2020年12月26日 9時) (レス) id: 5950959ea4 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 最高に面白かったです!!! (2020年12月6日 19時) (レス) id: 739f2b6295 (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁 - cvを中村悠一さんイメージにしてくださってありがとうございますm(_ _)m (2020年9月5日 21時) (レス) id: 66cf0f24ad (このIDを非表示/違反報告)
RE:0096 - ↓空気読まないコメント (2020年8月4日 15時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
RE:0096 - 弁護士と書いて実.弥と読むw (2020年8月4日 15時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2020年3月15日 19時