霊柱は胡散臭い【鬼滅の刃】 (ページ40)

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三十九話幽界ページ40

宇髄side

「ここから出る方法はないのか？」

「あるがここの鬼の精神の核を破壊しないと出れませーん」

「それって……詰んでる！こんな広い幽界からそんなもの見つけるなんて難し過ぎます！」

泣いて太刀川に縋り付く須磨。

「馬鹿、俺を誰だと思ってやがる。」

「派手に胡散臭い詐欺師。」

「鼻に唐辛子ぶち込んでやろうか宇髄。」

拳を振り上げる太刀川を抑えて話を続けてもらう。

「霊媒師の俺に不可能はねぇよ。」

「その手に持った赤い玉……もしかして…！」

「けん玉の玉？」

「さっきからなんなの宇髄。」

「いや、空気を和ませようと思って。」

「逆にこの空気で言うか普通？」

はァ、ため息を吐いて呆れる太刀川。

「ここの鬼の精神の核だよ。幽界の一番霊力の高い場所にあった。これを壊せば元の世界に戻れる。」

「おぉ！」

「今から壊すから俺にしがみついとけ」

そう太刀川が言うので俺と須磨は遠慮なく太刀川に抱き着く。

「抱きつけとは言ってねぇんだけど。」

「色男と美女に抱きつかれてんだ。モテないんだから感謝しろよ。」

「いや、俺モテるし。」

「太刀川くん、モテると言っても天元様と比べたらどうせカスみたいな規模なんでしょ？」

「お前ら二人ともやっぱ餓鬼霊に精神を破壊されろ。」

しぶしぶといった表情で太刀川は刀を赤い玉に刺す。
すると、一気に浮遊感が体を襲った。

「ほら、もう離れろ。気持ちわりぃ」

「なんでお前はそう「キモイ」「離れろ」「死ね」の一点張りなんだよ。」

「三点じゃん」

「まぁ、なんだかんだ言って太刀川くんは私達の事が大好きなんですから」

「須磨さん…正気っすか？」

「酷い！」

結局わちゃわちゃ言いながら現世へと帰った。