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放課後の教室は、いつだって騒がしい。
今日こそは、と意気込んで騒がしさの中心に目を向ける。
「カラオケ行こー！」
「えー、またかよ」
「いーじゃん、ほら、ふっか達も行くでしょ？」
「俺パス」
「えぇ！なんでよ！最近付き合い悪くない？」
彼女がいるからとか、好きな人がいるからとか。
そんな理由で諦めるほど、私はヤワじゃない。
今までだって、それでも私は、当たって砕けてきた。
…だから。
一度合った目をあからさまに逸らされて、気付かないフリをされたとしても。
言ってやろうって決めたんだから、絶対に怯みたくない。
「…やっぱ行こっかなー」
…ほんと、ムカつくけど。
「マジ？行こ行こ！照はー？」
「…俺、パス」
「えー、なんでよー」
岩本君は気付いてる。
いや、深澤だって気付いてる。
とっくに帰りの支度なんか出来ているのに、自分の席から動かないんだから。
「ついでに、ふっかもパス」
「はぁ？なんでだよ」
「俺ら先約あるから。ほーら、暇人は帰った帰ったー」
「えー、なんだよそれぇ」と言いながら出て行く彼らがいなくなれば、あんなに騒がしかった教室は途端に静かになる。
「……深澤、」
小さかった。
だけど、そんな教室には、大きく響いた。
「なんだよ先約ってー」
それでもまた聞こえないふりをするんだから、もう。
「…逃げんなっ、深澤！」
ビクッとして固まるくせにまだ私を見ない深澤に、だったらこっちから合わせに行ってやる、と机をかき分けて深澤を目掛けた。
ら、勢い余ってビンタをしてしまった。
「っつァ！……………はぁ！？」
やっと、深澤が私を見た、って。
どんなマヌケ面だって、それだけで胸が熱くなる。
「…足りない、…全っ然足りない！」
「…にすんだよ！」
「なにすんのはこっちだよ！私の初めて奪ったくせに！」
面食らった、みたいな顔で「ちょ、おま…え、？」と戸惑う深澤と、あちゃーと片手で顔を抑える岩本君を見ても、ビンタまでしてしまった手前私はもう止まれない。
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バンビ(プロフ) - 葉月さん» 葉月様、コメントありがとうございます。これからも楽しんで頂けるように頑張ります。これからもよろしくお願いします。 (2022年4月22日 16時) (
レス) id: 0059ecb2b1 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 本当に話一つ一つ大好きです。これからも応援しています！無理になさらないように自分のペースで頑張ってください♡ (2022年4月22日 15時) (レス) @page49 id: e15b346611 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年12月4日 22時
