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「そっ、か。うん、ありがとう。Aちゃん」
「な、名前を…」
…そんな顔で、名前を呼ばれたら。
「そんなに、呼ばれたら、心臓が持ちません…ほどほどに…」
「はははっ、なにそれ。やっぱり面白いね、Aちゃん」
うぅ…っ、また…！
わざとなのか、今度は私の顔を覗きながら言う。
こんなんでドキドキしてしまうなんて免疫が無さすぎるけど、仕方ない。
だって、こんなに楽しそうに笑うんだもん。
私と話して、そんな顔で笑ってくれるなんて。
いつの私が想像しただろう。
もしかして、距離縮まった…？
そう勘違いしてしまうくらいには、一歩近付けたような気がする。
「クラスは離れちゃったけど、もし良かったらまた話そうね」
そう言う彼が天使に見えて、色んな感情を通り越して感動さえしてきた。
うん、うん、と何度も首を上下に揺らせば嬉しそうに笑うから、「数学、隣の席になれて嬉しかった！」ともうこの際全部ぶちまけちゃえ精神で言ってしまったけど、そんな心の内も今は何も恥じらいはない。
「ごめん待たせたー。あれ、Aなんでいんの」
もっと話したかったな、と思ってしまうくらいにはタイミング悪く登場した深澤を、軽く睨んで宮舘君に向き直る。
「じゃあ、またね、宮舘君。話せて楽しかった！」
「うん、ありがとう」
「いやいや、こちらこそ」
ペコッと頭を下げてから「深澤もじゃあね」と言えば「そんだけかよ！」とヤジが飛んでくるのを無視して歩き出す。
無視はしたけど、とっても上機嫌だ。
むしろ、気分が良すぎて、深澤になんか構ってる暇がなかっただけ。
必死でニヤけてしまう口元を抑えながら、私は帰路についた。
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バンビ(プロフ) - 葉月さん» 葉月様、コメントありがとうございます。これからも楽しんで頂けるように頑張ります。これからもよろしくお願いします。 (2022年4月22日 16時) (
レス) id: 0059ecb2b1 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 本当に話一つ一つ大好きです。これからも応援しています！無理になさらないように自分のペースで頑張ってください♡ (2022年4月22日 15時) (レス) @page49 id: e15b346611 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年12月4日 22時
