かせいふ…? ページ4
『ただいま〜』
学校を終えて家に帰ってきた。
柚子「おかえり〜」
涼「おかえりー」
私を迎えてくれたのは、親戚のお姉さんの柚子さんと、お兄ちゃん。
お母さんとお父さんは、私が小さい時に蒸発しちゃった。
別に顔も覚えてないし、思い出なんてないから憎んでもないけどね。
今のままでも幸せだもん。
それで私とお兄ちゃんは、柚子さんに引き取られて、今は3人暮らし。
柚子「あ〜Aちょっと待って」
2階に上がろうとしたら引き止められた。
こっちこっち、とリビングのソファを叩かれる。
『何?』
柚子「真琴がさ、Aの学校の学園長ってこと、覚えてる?」
『もちろん』
舐めてもらっちゃ困る。
真琴さんっていうのは、柚子さんの高校時代の友達で、白峯学園の学園長。
小さい頃からよく遊んでもらってたから私は真琴さん大好き。
柚子「なんか、新しい寮をまた建てたとか言って、家政婦さん募集してるけどなかなかいい人いないらしくて〜……」
そう言ってこてん、と首を傾げて私を見てきた柚子さん。
すっかり新校舎かなんかかと思ってたけど、あれ寮だったんだ…。
さすが私立。金持ち〜。
『つまり何が言いたい?』
柚子「家政婦さんやんないかって。」
『は?』
柚子「家政婦さんやんないかって。」
『は?』
か、かせいふさん……??
ちょ、ちょっと待って、どっからツッコもうか。
『な、なんで私?!』
柚子「だってA家事好きじゃん」
『好きだけど』
柚子「ならいいじゃん!ねぇ涼」
涼「楽しそうじゃん」
『他人事かよ。ていうか、学校あるし!』
柚子「同じ学校なんだからそのまま通えばいいじゃん!別に嫌な話じゃないでしょ?」
『まあ嫌ではないけど……』
柚子「ね?ね?じゃあ、良いでしょ??真琴にはお世話になってるじゃん?」
……結局私は、ねっ!ねっ!と近づいてくる柚子さんの圧力に負け。
『そこまで言うなら……』
柚子「やった!!そう言うと思ってもう荷物運んどいたから!」
『はぁ!?!?』
柚子「Aならオーケーくれるってわかってたもんね」
……ダメだこりゃ………。
柚子「ってことで、明日からあんたには住み込みで働いてもらうから!!!」
『住み込みなんて聞いてない!!!』
こうして始まった私の寮生活。
私は今日という日をぶっ倒れるほど後悔するでしょう。
もっと詳しく聞いていればよかったと…。
176人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
途時(プロフ) - 続き楽しみです!頑張ってください!! (2019年11月2日 17時) (レス) id: 0814d2269e (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!!!!更新頑張ってください!!! (2018年12月7日 0時) (レス) id: 4cd3890c0e (このIDを非表示/違反報告)
誰かさん - とっても面白いです!更新頑張ってください! (2018年9月17日 22時) (レス) id: 8e8bb61906 (このIDを非表示/違反報告)
ハスキー。 - めっちゃおもしろいです!!続きは更新しないんですか? (2018年6月16日 12時) (レス) id: c4fec463c8 (このIDを非表示/違反報告)
コシヒカリF - つづき楽しみにしてます! (2018年4月5日 11時) (レス) id: 98b00a612e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:玖紺 | 作成日時:2018年3月6日 20時