心配をかけたくない ページ30
次の日は教科書が1冊無くなっていた
上履きの次は教科書か……
1冊なんてまた中途半端な
これで成績落ちたらどうしてくれるんだ
心の中でボヤき、1つ溜息をついた
長「溜息なんてついてどうした」
「え?あ、いや……教科書忘れちゃって…だから今日見せて!お願い!」
今、隣の席は長谷部で必然的に教科書を見せてもらうよう頼むしかなかったのだ
長「忘れ物をするなんてたるんでるぞ」
「…………………うん。ごめんね」
長「…………。ジュース1本で許してやる」
「…ありがとう!でもいつもならもっと小言言うのに今日は少ないね」
長「お前の元気が無いからな」
「…………え?」
長「とぼけるな。何かあったのか」
「………。何もないよ!忘れ物の事で先生に怒られるのが憂鬱だなって思ってただけ!…あ、ノート取ってこないと…」
私は話を逸らすため席を立ち、自分のロッカーへ向かった
その放課後、ゴミを捨てて教室に戻ると自分の机の上に乱雑に置かれたあの教科書があった
汚れが目立ち、使い古された教科書のように見えた
何となくパラパラとページをめくると、所々破れたり汚れたりしていた
幸いなことにイタズラ書きはされていなかった
まあ、見れるからいっか…
汚れは……長谷部に見つかったらちょっと面倒だな
カバーでもかけておこう
昨日も今日も物がよく無くなる
私だけならいい
でも、他の人にも迷惑がかかるのはやだな…
今日も長谷部にお世話になってしまった
無駄な心配はかけたくない
私は汚れた教科書を鞄に入れ、生徒会室へと向かった
それからというもの、彼女らのヒソヒソ話は耐えない、すれ違う時も毎回痛みは襲ってくる、物は無くなる……
はぁ………
ほんとに彼女たちは何がそんなに気に入らないのだろうか
言いたいことあるなら直接言いに来ればいいのに
訳わかんない…
いろんな思いを心に隠し、仕事をこなすべく今日も私は生徒会室へと向かう
そんなある日、ついに彼女たちは私の目の前で口を開いた
梅雨入りを告げる雨が降っていた日だった
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羅亥魅@文アル布教したい。(プロフ) - ウフフ、イジメグループノ皆さぁん ソコから先ハ 泥沼ダヨォソノママ溺れて○ね (2018年5月8日 0時) (レス) id: f2314de1fa (このIDを非表示/違反報告)
鶴華月(プロフ) - 紅葉蝶さん» 応援ありがとうございます!彼らには頑張ってもらいますね!今後の展開をお楽しみください!! (2018年5月1日 14時) (レス) id: 2acc915b67 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蝶 - ヤバイ……いじめグループの仕打ちが気になって仕方ない!みかちー達頑張って!!更新頑張ってください!応援しています(`・ω・´)Ьグッ (2018年4月30日 23時) (レス) id: 9cb858c548 (このIDを非表示/違反報告)
鶴華月(プロフ) - まりりさん» そう言ってもらえてほんとに嬉しいです!ありがとうございます!分かりました、これからいろんな人とのウフフな絡みの機会をたくさん書きたいです! (2018年4月5日 0時) (レス) id: 2acc915b67 (このIDを非表示/違反報告)
まりり - 最近では、この小説を見るのが趣味です。本当に面白いです。できれば三日月か一期との絡みを増やしてください。(デートとか)これからも頑張って下さい。 (2018年4月5日 0時) (レス) id: e768f6c8c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶴華月 | 作成日時:2018年1月21日 22時