No.5 ページ5
物騒な事件、、、頭の中でループするその五文字はコーヒーとミルクの配分を間違えてお客さんに怒られるには十分すぎる材料だった。
ここで私の性格の悪さが働く。
北斗、私の事心配するかな、、、、、、？
駅から家までタクシーで帰れば危なくないし、明日やればいいことも今日やったり仕込みの確認をしたり、残っている仕事やまだやらなくていい仕事を一気に片付けてわざと残業をした。
最寄りについてタクシーをひろい、北斗からのLINE画面を開いて一応何かメッセージが入ってないか調べるけど何も送られてない。
少し拗ねたあと、あ今日北斗遅番だったんだっけと気付いて、まだ家に帰ってないのかもと思考を片付けた。
家に帰ると明かりが付いていて、当たり前だけど北斗はもう帰ってて遅くなってしまったことを詫び、あ、迎えに来てもらうの忘れた、わざとらしく呟いた。
「おかえり」
『ごめん、お迎えお願いするの忘れた。』
「あぁ、まぁ次から気をつけなよ？」
なんか、、、淡白じゃない？
『なんか、淡白だね。』
「ん、そう？」
『私が物騒な事件に巻き込まれてもいいの？』
そんなこと一言も言ってないじゃん、私何言ってるんだろ。全力で心配して欲しかったの？バカバカしい。そもそもこんな北斗の愛を図るみたいなことやるから悪いんじゃん。十分愛してもらってるのに。
『ごめんねほくっ』
謝ろうとしたら急に唇を塞がれる。口の中のイイトコロを北斗の長い舌でまさぐられあっという間に息が苦しくなる。
肩で息をする私に北斗は片方の口角をあげながら信じられないことを呟いた。
「おれ、その犯人知ってるけど、聞きたい？」
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作者名：Lee | 作成日時：2020年5月25日 20時
