あのー、やめてもらっていいすか？【東京卍リベンジャーズ】番外編とif ２

コズミック２ ページ3

ペーやんside


夜、集会が終わって俺はバレないようにアイツの後をつけた。


1人なのをいい事に、村山は周りなど気にせずに突然歌を歌い始めり、スキップしたり……。


いつも能面の癖に集会終わったらテンション高くなるの何なんだよ。


それも歌は鼻歌とかのレベルじゃなくて……合唱コンか！ってツッコミを入れたくなるくらいの馬鹿でかい声で。


お世辞でも上手いと言えなかった。


よく聞くと、浜崎あ○みの最新曲だった。


アイツ音痴すぎだろ。


取り敢えず、歌はあまり気にしないようにして、尾行を続けた。


『……あ』



突然、村山が何かを思い出したかのように近くにあるコンビニに入る。


俺もバレないようにすかさず後を追った。


「いらっしゃいませー」

店員のやる気のない声が店内に響く。


「……どこ行ったんだ」


身を隠しながら村山を探していると、アイツは本とか雑誌とかが置かれているコーナーに突っ立ってた。


何だよアイツ……おっさんみたいに立ち読みして。


つか、何をそんなにニヤニヤして読んでんだ？



ゆっくりと彼女に近づき、村山が読んでいるものを確認した。


「……は？！」


『………！』


目を疑った。

衝撃的すぎて、思わず大きな声を出したらアイツはこっちを振り返った。


そして俺の顔を見るなり、驚いたように目を見開いてカチコチに固まっている。



「ご、ごめん」


何故か咄嗟に謝ってしまって、村山からサッと目線を逸らすと……


村山はみるみる顔を赤くして、物凄い勢いでエ〇本を元の場所にしまった。


『あ…えと…これは』


あたふたして必死に誤魔化そうとしてるけど……もうしっかり俺は見てしまった。


え……これどうすりゃいいんだ。


めちゃくちゃ気まずい。




「…あ、いや……俺も…読むし？」


『あ……ですよね…あはは！』



そう言って村山は困ったように笑って、さっきよりも顔を赤くさせていた。


もう湯気がでそうなほど紅潮してて、フラフラしている。



『じゃ、じゃあ私…もう行きますね』


焦ったようにそう言って、若干よろけながら出口に向かって走って行き……案の定ドアの前で


"ドーン"と漫画のように転んだ村山。


「オイ、大丈夫かよ…！？」


すかさず村山に近づくと、もはや目を回らせて気絶する直前だった。


『……どうしよう、消えたい』


「ほら、立てよ」



村山の手を引いて立たせる。

何か申し訳なかったのでそのまま家まで送ってやった。

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