よっ、大寿さん。２ ページ8
私は大寿さんの隣に行ってそう言うと、彼は途端に鬼の形相になって私を睨んできた。
「余程死にてェようだなぁ？オイ、ツラ貸せや」
『きゃっ、私とっても怖いわ』
「……お前マジで失せろ」
もはや怒りを通り越して呆れている大寿さん。
私の白々しい演技を見ると、背を向けて再び歩き出した。
言っておくが、私がこんなに真摯になって人に絡むことなんて殆どない。
めげずに、そのまま大寿さんに着いていくと…
『…わぉ』
遂に、彼に胸ぐらを掴まれてしまった。
「ここで死ぬか、俺のストーカーをやめるかどっちか選べ」
『流石にごめん、やめまふ……すみまへん』
頬を思いっきり潰されて上手く口が回らなくなった。
彼が本気で私を殴りそうだったので、お巫山戯はここまでにする。
私の茶番劇上もここまでか…！
さらばだ。
「…おい、お前」
その時、絶賛私の頬を潰していた大寿さんが突然驚いた表情で私を見てきた。
『……ん？』
「顔真っ赤じゃねぇか、それにだいぶ熱いぞ」
そう言って、彼は冷たい手を私の額に当てた。
「馬鹿かお前は。真冬なのにそんなビーサン履いてるから熱出すんだろうが」
『…え？』
ふと、言われて気づく。
確かに言われてみれば少し頭フラフラするかもしれない。
あら、こんな事あるのか。気づかなかったよ。
『もしかしたら、大寿さんにお熱なのかもしれないですね』
「アホか」
私は適当に笑って、『じゃあ…』と帰ろうとした時
何故か去り際、彼に腕を掴まれてしまった。
『え、どうしましたか？』
くるりと振り返ると、呆れ顔の大寿さんが。
「…そんな状態で1人で帰れるのか。足も雪で霜焼けになってんぞ、これ以上悪化させたらどうする」
君は誰だ。
突然、大寿さんはキャラ的に言わないであろうセリフをペラペラと。
『怖いな』
「いいから、さっさと乗れ」
不機嫌そうにそう言って私の前で屈んだ。
いや、待ってくれ。
これは俗にいう"おんぶ"ってヤツじゃないか。
ああ神よ、こんな事してもらいたくて彼の後を追ったわけじゃないんだ。信じてくれ！
一気に罪悪感が押し寄せてきた。
『だ、大丈夫です。それに自分すごい重いんで大寿さん死んじゃいますね』
「あ？テメェみたいなクソガキ片手でも持てるわ。それに勘違いすんなよ。別にテメェの病状を心配してる訳じゃねェ。後々面倒なことになったら俺が嫌だからだ」
そう言って大寿さんはため息をついた。
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光と慈雨(プロフ) - テンさん» あ、気づきましたか！ (2021年9月11日 7時) (
レス) id: 51906293e9 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - 本編の方とかこの番外編見て思ったのですが、もしや作者さんクリー〇ハイプ好きですね？ (2021年9月10日 22時) (レス) id: 75ef3128fa (このIDを非表示/違反報告)
れん - リクエスト受けていただきありがとうございます！もう1つリクエストなんですが、ココくんに照れてほしいです！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 9da8997a87 (このIDを非表示/違反報告)
riri(プロフ) - 誤字が多くてすみません。 (2021年9月7日 20時) (レス) id: 64da3cbeaf (このIDを非表示/違反報告)
riri(プロフ) - せてもらってます！！夢主ちゃんが好きすぎて本編もifも毎日読み返してます！！それでダメ元で一つリクエストしたいのですが、、フィリピンマイキーに会ってしまった夢主（マイキーと同い年）に会いに行くみたいな設定で書いていただけないでしょうか！！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: 64da3cbeaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2021年8月28日 17時
