あのー、やめてもらっていいすか？【東京卍リベンジャーズ】番外編とif

バレンタイン企画７ ページ44

『最後はそこのあなた！』

「んー、何うるさい」


神社の石段に座りながらボケーと遠くを眺めているのは東卍の総長、佐野万次郎。


今日がバレンタインなのを知らないのか、2月14日だってのに全くソワソワしていないマイキーさん。


あ？何だ君チョコとか女子に貰ったことない系の人？


私と一緒だね。


『はい、チョコとかどうせ貰ったことないようなマイキーさんにプレゼントです』


"ホイ"と隣にいる彼にチョコを渡すと、凄い形相でこっちを見てきた。



「……え、マジ？」

『マジや、私の愛情たっぷりチョコレート』

「えぇ…」


そう言うと、突然顔を顰め始めた。


おいコラ、何だその顔。

まるで私の手作りが嫌みたいじゃん！


すると彼は"カパッ"と蓋を開けてチョコを取り出し、そして口の中に放り込んだ。


「お！割といける…美味いじゃん！」


『だろ…！？』


「よし！」


そして、彼は突然立ち上がった。

いや、どうした。

「皆に自慢してくるわ！」

『え？』


そう言って神社から出ていってしまうマイキーさん。

あのチョコ皆と同じようにやつなのに。

自慢もクソもないでしょ。



まぁ、けど無事にバレンタイン企画も終わったわけだし、帰りますか。

と私も立ち上がった瞬間、袋の中にまだチョコが残っているのに気づいた。


『あれ？おかしいな……人数合ってるはずなのに』


"ドクンッ"


『……え？』


その時……大きい音がしていきなり目の前が真っ白になった。眩しくて目を瞑る。


『うっ…！？』


目を開けた先には少しだけさっきと変わった景色。


あれ、場所的には変わってないんだけど……何か少し違う。


『あの一瞬で何が起きた…』


そして怪奇現象が起きたので私は急いでスマホを開くと……


2004年 2月14日


とスマホには大きく表示されていた。



『オーマイガー』

なんでちょっとだけタイムスリップ…？


意味がわからず私は駆け出して、大通りに出ると


近くにあの……


古のバイク屋があった。


『はい、オワタ』


もういいだろ、あの件は終わったんだよ。


何でいきなり。意味がわからない。


真一郎さんが生きてる世界線……という事は私は22歳のお姉さんか。


おーおー、なんで連れてこられた。そう疑問に思っていると上からヒラヒラと紙が落ちてきた。


すかさずキャッチしてそれを読み上げる。



えーと……


"そのチョコレートを真一郎さんに上げてください。(ミッションです)"


『マジでふざけろ』

バレンタイン企画８→←バレンタイン企画６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す