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Cry Babyとはこれ。 ページ38

『あ、タケミチじゃん。もしかしてイザナ……あいつに用があったのか?』


「うるせぇ」


イザナに着いていくと、墓地についた。


明けたばかりの空が、朝の冷気と共に輝いている。


ミニスカートで来るには少しばかり寒かった。


「お前はここにいろ」


イザナはボソッと静かに呟いて、1つの墓の前に立って合掌しているタケミチを見据えた。


そんな熱い目でタケミチを見て……もしかして狙ってる?


イザナはスタスタとゆっくり歩き始めて、タケミチがいるところに近づいた。


「黒龍創設日に11代目誕生か……おもしれー」


さっきの私といる時の雰囲気はどうしたのか、人が変わったように悪童感を出しまくるイザナくん。


いや、急に余裕感出してくるじゃん。


「お前が花垣タケ『あ、わんちゃん!』…ちょっと、俺のセリフに被せないで?」


「Aさん!?」


「お前はあの時の!」


2人はイザナの後ろから顔を出したAを見て、目を見開いた。


花垣タケミチの隣にいるわんちゃん、それは乾青宗のことである。


聖夜決戦の時にAが勝手につけたあだ名だ。


そして、この2人はタケミチが11代目黒龍総長になった挨拶として真一郎の元へ墓参りに来ていた。



「てか、お前はあっちにいろって言ったよな…?!」


『あ?知らねェよ』




黒川イザナは、もはや真顔になっていた。


冷酷人間代表、黒川イザナに対してこんな態度をとれるのはAくらいだ。


タケミチも乾もポカンと口を開けて2人のやり取りを眺めた。


『てか、タケミチ久しぶりじゃねぇか。こんな朝っぱらから墓参りだなんて気合い入ってんな』


「え、あ…はい」


Aはタケミチの元へ行き、いつものようにダル絡みをする。


頭をぐしゃぐしゃと掻き乱したり、腰周りを触ったりと…Aがいつもタケミチにやってる事だ。



「…ちょ、Aさん!」


『どうしたの、タケミチくん?』


2人がイチャコラしている姿を、黒川イザナは死んだ魚の目になって見据えた。


「あー、もう最悪……俺の計画ダダ崩れじゃん。ねぇ、そこのお姉さん?ちょっと席外してもらっていいですか?あの〜Aさん?」



『ゴチャゴチャうっせーな。お前が席外せよ』


「うん、なんで?馬鹿なの?」


黒川イザナはすっかりAのペースにのまれてしまった。


あれ…?何か予定と違くない?


なんてボソボソと独り言を言っている。


想定外のAの登場によって物語は混乱してきている。

万物の根源→←黒川ちゃん



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のの - 三途出たら面白そう (2023年4月26日 23時) (レス) @page9 id: 45d6e93948 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 三途も出て欲しかったです (2022年12月18日 14時) (レス) @page8 id: d85abe7ad7 (このIDを非表示/違反報告)
奈々子 - ヒプマイバージョンも作って欲しいです飴村らむだにあわせたらぜったいおもしろそう (2022年7月31日 10時) (レス) @page15 id: 2f5361bf3f (このIDを非表示/違反報告)
M - ぶりっこかーうわぁって思いながら読んでみたら5ページ目で惚れましたありがとうございます (2022年6月30日 2時) (レス) @page5 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ(プロフ) - あ"ーーーー!!!気になるぅ!!!! (2022年6月19日 18時) (レス) @page47 id: 2e29fc010d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2021年9月21日 22時

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