不純ガール ページ23
「は」
と息を呑んだ声が聞こえた。
ディオは私の意味深なセリフに目を見開く。
『お前はエリナちゃんのファーストキスを奪ったんだ。あっちからしたら好きでもない相手にそんな事されるのは最悪な気分だったと思うんだよ』
"同じ苦しみ……いや、それ以上の苦しみを味わってもらおうか！"
と叫ぶと、咄嗟に下にいたディオが私から逃げようとした。
いや、まぁ…そりゃそうなるわな。
嫌いな相手にキスされるのも屈辱的ってやつなのに、べろを入れたキスだよ？
プライドが高いディオなら、それは死んだ方がマシとでも思うだろう。
でも、ディオくん！君は私の愛しのエリナちゃんを泣かせたんだ。
それくらいはして貰わないと私の気が収まらない。
『はい、ちゅー』
「待て待て待て、気持ち悪いっ！」
目をつぶって唇を近づけると、グイッと顔を押される。
私の下にいるディオくんは全力抵抗。
いや、オモロ。
そんなに私の事嫌いだった？
生憎、私もでぃーぷなキスは初めてだからさぁ……優しくできると思うんだ。
我ながら犯罪者予備軍並の気持ち悪さ。
あのチビッ子達が私のことを、変態というのはあながち間違ってはいなかったようだ。
『こらこら、動くんじゃない！チューが出来ないでしょうがぁ！』
「この変態め……ッ！」
『エリナちゃんからしたら、ディオくんは私と同じなんだぜ？』
うぐっ…と言葉を詰まらせるディオ少年。
自分のやった行いを後悔しな。
ディオが私をグイッと押してくる手を抑えて、再び顔を近づけた。
うーん、くっそ生意気なガキだが顔は120点。
あと数センチでくっつきそうな距離まで来たところで、ディオが嫌そうにぎゅっと目を瞑った。
私は何故か目を閉じる気にはなれなかった。
そして、ついに唇と唇が重なった。いや、ぶつかったという表記の方があっているだろう。
その時、"ズキューン"
と謎の効果音がついたような気がした。要らん演出！
ディオのびっくりする程柔らかい唇の感触に、思わずこっちから離しそうになる。
それに伴って罪悪感まで襲ってきた。
これって私が悪者なのかな。あれ、なんかめちゃくちゃ申し訳無くなってきたんだが。
あと今知ったことだが、私はめっちゃくちゃキスが下手らしい。
あれ、唇が重なった後ってどうやってべろ入れんの？って考えていたら息が苦しくなった。
無理やり舌を差し込もうとした次の瞬間＿＿
私はドガッと音と共に吹っ飛んだ。
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金糸雀@Twitterよろ(プロフ) - 全ての出会いに感謝 (2月28日 3時) (
レス) @page25 id: 8c9d2cd7b3 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - 本当、好き (2023年4月19日 17時) (レス) @page44 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 最高です！！！ (2023年2月25日 12時) (レス) @page41 id: 5ceee3abc4 (このIDを非表示/違反報告)
光と慈雨(プロフ) - 餡さん» 沢山書いてくれてありがとうございます！嬉しい言葉ばかりで感動しました、これからも頑張ります🥹 (2023年2月18日 21時) (レス) id: 6671bb5b60 (このIDを非表示/違反報告)
餡(プロフ) - とはいえこんなに素敵な物語を執筆し、その上完結に至るまでには、 相当な思考と時間を要したかと思われます！本当にお疲れ様でした。「吸血鬼とモブJK3」の今後の展開も楽しみです。これからも陰ながら応援させて頂きます…！😭💖長文、失礼致しました。 (2023年2月15日 23時) (レス) id: 493b9f8f47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2023年1月27日 0時
