You got me ページ3
『は』
ぽつりと私の口から母音が漏れた。
今、少年なんて言った？
1881年…？
『本当に今って19世紀なの！？』
ガシッと少年の肩を掴んで迫ると、少年は体を反らした。
「んだよ、気持ち悪ぃな本当に。西暦なんて馬鹿な俺でも分かるぜ？」
その言葉にまたゲラゲラと周りの子達が笑った。
『嘘だろ、最悪だ。時代がどんどん逆行していくよ！』
よろよろと少年の肩から手を離した。
ガクッと全身から力が抜けて、膝を地面に付ける。
その私の行動に少年はまたギョッとした表情を見せたが、直ぐに無視してまたボクシングの練習を始めた。
19世紀なんて言ったらテレビもゲームもなんもないじゃん。
スマホなんてもってのほか！
暇な時代に来てしまったぜ、うわ帰りたい。
暫く地面とにらめっこをしていると、先程の少年がボクシングをやめて私の近くに座った。
「休憩しようぜ」
続けて他の子もその少年と同じように座った。
「あ、ジョジョじゃあねぇか！」
『……ジョジョ？』
誰かがジョジョと言って、声を張った。
聞き覚えしかないその単語に私は顔を上げる。
皆の視線の先にいたのは青髪の可愛い少年と犬だった。
青髪の少年は手を振って走って颯爽とここまで来た。
「やぁ、皆！次のボクシング大会の練習？」
「そ、ジョジョには負けてられねぇし」
なるほど、ボクシング大会なんてものがあるのか。
確かにこのジョジョと呼ばれている青髪の少年は、ガタイが良いから強そうだなぁ……なんて。
頭の先からつま先までモデルの審査員のように、彼を凝視していると目が合った。
あ、気まず。
「えっと、君は」
ジョジョは私を見ると、少し驚いたような顔をした。
こんな大勢の少年の中にぽつんと1人、浮いてるやつがいたらそりゃ驚きもするか。
『えっと…ボクシングを見学していた、一般人かな？』
「あぁ、そうなんだ！僕の名前はジョナサン・ジョースター。よろしく」
そう言ってジョジョは私と同じ目線になるようにしゃがむと、右手を出した。
『ジョナサン・ジョースター』
彼の手を握って、名前を復唱する。
ジョナサン・ジョースター？
ん？
もしかしてDIOが言っていたあの、ジョナサン・ジョースター？
ディオ・ブランドーを追い詰めたあの？
そうと分かった瞬間私は手を解いて、勢いよく立ち上がった。
『ジョナサン！！』
「え、うん？」
『君がジョナサン！めっちゃ会いたかったよ！』
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金糸雀@Twitterよろ(プロフ) - 全ての出会いに感謝 (2月28日 3時) (
レス) @page25 id: 8c9d2cd7b3 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - 本当、好き (2023年4月19日 17時) (レス) @page44 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 最高です！！！ (2023年2月25日 12時) (レス) @page41 id: 5ceee3abc4 (このIDを非表示/違反報告)
光と慈雨(プロフ) - 餡さん» 沢山書いてくれてありがとうございます！嬉しい言葉ばかりで感動しました、これからも頑張ります🥹 (2023年2月18日 21時) (レス) id: 6671bb5b60 (このIDを非表示/違反報告)
餡(プロフ) - とはいえこんなに素敵な物語を執筆し、その上完結に至るまでには、 相当な思考と時間を要したかと思われます！本当にお疲れ様でした。「吸血鬼とモブJK3」の今後の展開も楽しみです。これからも陰ながら応援させて頂きます…！😭💖長文、失礼致しました。 (2023年2月15日 23時) (レス) id: 493b9f8f47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2023年1月27日 0時
