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口付け ページ20

「やぁ、君…エリナって名なのかい?」


エリナはガサッと物陰から出てきたディオに驚いたように立ち止まる。


「ジョジョと随分仲が良さそうだね」


「え…」

彼女の顔が一瞬、曇った。



そしてディオがドス黒い、悪い笑みを浮かべて続けた。



「おかしいと思ったんだ。落ち込んでいるはずのアイツが浮かれていると思ったらこういう訳だったのか……」



不穏な空気を感じて、エリナは背を向けてディオから逃げようとした。


その瞬間、ディオは逃げようとするエリナの腕を引き


___強引に自分の唇をエリナの唇に重ねた。



決して、穏やかで優しいものなんかじゃなかった。


「うぐっ…!」


エリナがディオの服を引っ張り、離れようとする。



「流石ディオ!」


「俺達に出来ないことを平然とやってのける!そこにシビれる憧れるぅ!」


取り巻きの2人の言葉がエリナに追い打ちをかけた。


尚、この時代で未婚の女性に性的な行為をする事は極めて蛮行であったのだ。



現代で例えるなら、知らない男に全裸を見られる。またはそれ以上の屈辱だとの事。



それを見て"シビれる憧れるぅ!"だなんて有り得ない話だ。


普通に考えたら何も痺れないし、憧れもしない。



ディオはただキスをしたという結果が欲しかった。


そうすることで、エリナがジョジョに会った時に気まずい思いを抱くからなのだと。




ディオから離れて、力が入らなくなったエリナは"ピシャリ"と付近の泥水に倒れ込んだ。


それを見て、ディオは更なる追い打ちをかけるように言った。



「君……もうジョジョとキスはしたのかい?まだだよなァ」


"初めての相手はジョジョではない!このディオだーッ!"



名言キタコレ。


と、生粋のジョジョラーなら興奮するシーンだが実際はただの胸糞の悪い映像である。



ポロポロとエリナは涙を流しながら、泥水で自分の口元をゆすいだ。


「こ、この女ッ!」


近くにある川ではなく、わざと泥水で口をゆすぐエリナ。

その行動にどんな意味をもっているのか、ディオは直ぐに理解した。


そして、彼女に手を上げようとしたその時……



『サイテーよ!』


と、メス声をあえて作ったような甲高い声が響いた。

ディオはピタッと動きを止め、振り返ると



疫病神……いや、Aが仁王立ちで見下ろしていた。


思わずギョッと顔をしかめるディオ。




『乙女に手を上げるなんて最低ってやつだぜ、ディオくん。欲求不満なら私が相手をしよう!!』

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金糸雀@Twitterよろ(プロフ) - 全ての出会いに感謝 (2月28日 3時) (レス) @page25 id: 8c9d2cd7b3 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - 本当、好き (2023年4月19日 17時) (レス) @page44 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 最高です!!! (2023年2月25日 12時) (レス) @page41 id: 5ceee3abc4 (このIDを非表示/違反報告)
光と慈雨(プロフ) - 餡さん» 沢山書いてくれてありがとうございます!嬉しい言葉ばかりで感動しました、これからも頑張ります🥹 (2023年2月18日 21時) (レス) id: 6671bb5b60 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とはいえこんなに素敵な物語を執筆し、その上完結に至るまでには、 相当な思考と時間を要したかと思われます!本当にお疲れ様でした。「吸血鬼とモブJK3」の今後の展開も楽しみです。これからも陰ながら応援させて頂きます…!😭💖長文、失礼致しました。 (2023年2月15日 23時) (レス) id: 493b9f8f47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2023年1月27日 0時

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