訪問客 ページ42
『あれ?』
自分の口から思わず、頭の悪そうな声が漏れた。
何故ならば、目の前で不可解な事が起こったからだ。
私は足元に四散している氷の残骸を見て少し考えた。
さっき、DIOのペットだと思われるこの鳥が私に向かって大きな氷柱を飛ばしてきたが、それは私に届く前に破壊され見事粉状になったのだ。
勿論、私が直接それを殴った訳でもなければ、魔法を使った訳でもない。
だったら何故……
『あ、そうだった!』
ここに来て私はやっと自分の能力を思い出した。
暫くスタンド使いと絡んでいなかったため、忘れていたが私はある能力を持っていたのだ。
"スタンドを無効化する"
これが、誰かさんから私に与えられた能力。
精神力の強さに基づくスタンド…という能力とはまた別の物らしいけど。
まぁ、能力っていうか守護神っていうか…スタンドとほぼほぼ変わりないけれど相違点を述べるのだとしたら
無意識で自分を守っているってこと。
『ってことでさ、鳥ちゃ〜ん。そこ通してよ、これDIOに返しに来ただけだからさぁ』
私はポケットからDIOのヘアバンドを取り出し、見せつけるようにプラプラとさせて言った。
「……!」
今まで、唖然として氷の行方を見ていた鳥だが、私がそのヘアバンドを出した瞬間明らかに表情が変わる。
『じゃあ、お邪魔します』
もはや私が近づいても攻撃はしてこなかった。
ラッキー、何か成行きで突破出来ましたわ!
という事で早速、館に入りたいと思います。
私の足元に散らばっていた氷はいつの間にか溶けてなくなった。
_____________________
"ピーンポーン"
異様な音が館に響いてから数秒後、インターフォンからくぐもった声が聞こえてきた。
『すみませーん、DIOさんの知りあ…ゴホン、友達の如月Aって言います。届け物をしに来ました』
この館にいる大半は、その聞き覚えのある女の声にぎょっとした。
「エンヤ婆、今…Aと聞こえたが間違えか?」
「いや、私も今確かに聞こえましたよ」
勿論、そのAの挨拶はDIOの部屋にも聞こえていた訳で部屋にいた2人は静かに混乱する。
「1階にいるのはテレンスとヴァニラですじゃ。どちらかが出ると思いますが、念の為私も下に行って参ります」
「それなら私が…」
「いやいや、あなたが出向く程のことはありませんじゃッ…!DIO様!」
そう言ってエンヤ婆は忙しない様子でDIOの部屋を出ていった。
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸`)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます!ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ラウル(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます(?) (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ラウルさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよウフフ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時:2022年8月5日 18時