飛んじゃって、カイロ ページ2
PM6:00
学校の帰り道のことだった。
『うわっ…！』
ローファーの先がアスファルトの窪みにはまり、その瞬間視界が回った。
すぐに手足にくる衝撃と少ししてじわっと広がる鈍痛…。
『……痛っ』
私はうつ伏せに倒れたまま暫く動かなかった。
痛くて起き上がれないんじゃない。
いい歳して躓いて、転んだのが恥ずかしいのだ。
顔を上げればきっと、仕事終わりのサラリーマンや部活帰りの中学生と目が会うだろう。
″何あの子…あんなに盛大に転けて恥ずかしくないのかしら″
なーんて言っているのが聞こえるぞ！
いや、実際には聞こえないんだが得意の被害妄想ってやつだよ畜生。
けれど、こんな潰された芋虫みたいな体制でずっと地面と睨めっこしているのも普通におかしい。
潰された芋虫になって三分後、私は控えめに顔を上げた。
『…ん？』
今見えた景色を見なかった事にしようと、再びこの顔を地面にそっと伏せた。
『…うん？』
おっと、何だこれは。
ちょっと転んで私は頭でもおかしくなったのだろうか。
目の前であり得ないことが起こっている。
いや、もしかしたら私の見間違いなのかもしれない。
私は恐る恐る、もう一度このカワイイ顔を上げて見ることに。
『いや、どこやねーん！』
エセ関西弁の私の渾身のツッコミがこだまするように響いた。
見間違いなどではなかった。
私の目の前に広がっている風景は間違っても東京とは言えなかった。
the•異国！！
ヨーロッパ、いや中東？
生憎、地理が不得意な私はこの活気あふれる街が何処なのかわからなかった。
いや、もはやここが何処かなんてどうでもいい！
何で私はこんなところにいるんだよ！
もしや転んだ衝撃で死んだ？
こんな現実味を帯びたところがもしかして死後の世界だったりします？
おいおい、ふざけんじゃねぇよ。
転んでお陀仏とか死んでも死にきれねぇわ。
その時、突然頭上で"ガシャン！"と、ガラスらしき物が割れた音が。
『うおっ』
パッとその音がした所を見上げると、大柄の男が窓ガラスを割って飛び出してきたのだ。
何かに追われているのか、その大柄の男は大変焦っているようで。
私の姿を見た途端、驚いた様に目を丸くして言ってきた。
「何をしているんだ君！ここは危ない、今すぐそこから離れるんだ！」
大柄の男はそれだけ言うと、物凄いスピードで走り去って行った。
もう、一体全体どうなってんだよ。
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸｀)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます！ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (
レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ﾗｳﾙ(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます（？） (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ﾗｳﾙさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよｳﾌﾌ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2022年8月5日 18時
