警察学校組との日常

LIFE.44 ページ49

陣｢ま、Aと同じ会社はさすがに何か噂とか立てられたりしたらめんどくせぇことになりそうだから辞めといたほうがいいかもな｣

景｢そうだな…俺たちはもしかしたら元の世界に戻るかもしれないけどAちゃんはずっとここにいるもんな。｣

景光さんの言葉が現実的で、頭では理解してるつもり
みんなはいつかはここから居なくなってちゃんと自分の世界に戻ることも。でもやっぱり感情は嘘つけない。
寂しい…

すると私の頭の上に｢ポン｣と手が置かれた
目線を上げると研二さん。

研｢大丈夫だよ、Aちゃん、俺はAちゃんのそばにいるよ。離れない｣

研二さんの優しい言葉に涙が零れそうになる。

『ありがとう、でもみんなには元の世界に戻れる可能性があるんだから。ここにいたらダメ。』

自分で口に出してるのに、心がすごい痛む…。

研｢そんな悲しいこと言わないで、元の世界に戻っても俺は死んでるんだから｣

研二さんは私と同じ目線になって言ってくれた。
続けて伊達さんも｢そうだな｣と言って

伊｢でも俺は死んでもナタリーが心配だ…｣

『ナタリー…さんて…』
ナタリーさんはたしか伊達さんの恋人。

伊｢俺の彼女なんだけどよ｣

確か伊達さん死後、ナタリーさんも後を追って…。
伊達さんは知らないはず、でも、私の口からは言えない。
大切な人が自分の後を追って死んじゃったなんて。

『そっか…戻らないとナタリーさんが向こうの世界で待ってる、見守ってあげないと。』

伊｢あぁそうだな！｣

陣｢こんな話してっけどよ、俺らが元の世界に戻れる方法がわかんねぇんだからタラレバしても意味ねぇだろ｣

しんみりした空気を一変させてくれた陣平さん。

景｢そうだな、まずは俺たち働かないとな！｣

『あ、スマホでも探せるっちゃ探せるけど会員登録とかしないとだから面倒かな?』

伊｢俺はやっぱ紙がいいな、まだこいつ使いこなせやしねぇ｣

陣｢そうか？俺はだいぶ慣れたな｣

研｢そりゃ陣平ちゃんは手先器用だし、機械大好きすぎるからな〜
一応俺も使えるけどやっぱボタン押してたからなぁ変な感じするぜ｣

景｢俺も求人誌がいいな…そこまで使いこなせない｣

やっぱり皆得意不得意あるな笑
機械系は研二さん陣平さんが強いな

『それじゃ月曜求人誌色々持って帰るね』

景｢あぁよろしく頼むよ｣

話もひと段落着き、時計を見ると16時
私は『かれん起こしに行ってくるね』といいリビングを出た。

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