蝶々結び【赤】 (ページ7)

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ｷｵｸページ7

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一度家に戻りシャワーを浴びた

ローズの香りを身に纏い

もうあのバニラでいっぱいになることはないんだな

と思いながら家を出て店へと向かった

店につくと

じゅり

と携帯の画面が光り震えた

『はい』

「俺だけどさ、」

『オレオレ詐欺は間に合ってます。』

「ちげぇよ、ｼﾞｭﾘ！」

いや知ってるけど

「"みずき"だっけ、本名は多過ぎてわかんねぇ。けど」

「本名も源氏名もみずきの奴は歌舞伎町に1人居た。」

『わかった。ありがとう。』

「んで、言いたいことの方だけど」

『…うん』

「俺はAﾁｬﾝとずっと一緒に居たい。」

『いや、でも…』

『…え、待って』

なんでｼﾞｭﾘくんが私の名前知ってるの？

『なんで…』

「なんで名前知ってるかって？」

「美織って女はって？」

「Aﾁｬﾝ分かりやす…くははっ」

何がなんだかわかんなすぎて何も言えない。

「気になる？？」

「知りたかったら今日も615号室」

「じゃあ」

ﾌﾟﾁｯ

ﾂｰﾂｰﾂｰﾂｰﾂｰ

耳元で通話を終了したことを伝えるであろう音が鳴り続けた