ヒロイン

彼との約束 ページ10

・









次に目が覚めたのは，頬に何か温かいものが
触れたときだった．

ゆっくり目を開けると帰る準備満タンの菅田さんがいた．





将「A，俺帰るな．また連絡する．
それから，俺と約束して欲しいことがあんねん．」



『約束ですか？』



将「絶対登坂さんとは俺らみたいな関係になるな．
相手が誘ってきても断れ．」



『なりませんよ！だって登坂さんに，彼女持ちですよ？
週刊誌に載ってたじゃないですか．
それに，私みたいな無名な奴は眼中にないと思います．』



将「さあ，俺はそうは思わないけどな．
とにかく，俺との約束守れよ？」



『……はーい．』






私の返事を聞いてから部屋を出ていった彼．





今の時間が知りたくて携帯を見るともう夕方の4時だった．

通知の方をチェックしていると2時間ほど前に
登坂さんかLINEで集合場所と時間が送られてきている．





集合時間は6時．
まだ2時間はあるものの，シャワー浴びたり用意したり
移動時間を考えるとかなり急がなければいけない．



とりあえず急いでシャワーとメイクを済ませ，服選びに専念した．


登坂さんは凄くお洒落だからそれに釣り合うようにしなければ．


でもスカートは気合が入りすぎと思われるかも…．


散々悩んだ挙句，亮くんに連絡して亮くんに決めてもらった．
彼が選んだのは黒のオールインワンに黒のパンプス．





亮〈お酒もそこそこにね．〉





彼のいつもの台詞を電話越しに聞き，私は家に鍵を締めた．

彼との食事→←彼と朝と携帯

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す