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マネージャーの車に乗って
自宅へと向かう
隣にはA
俺の腕に小さな頭を置いて
ぼーっとどこかを見つめていた
「で、本当は何て言ってたんですか？
どこか悪いんですか？」
助手席に乗っていたスンリがそう言った
そうだった
スンリはこういうやつだ
「心因性だって
どこも悪くなかった。
俺のせいだ」
それだけ言ってAの頬を指で撫でると
はっとして俺に視線を向けたので
優しく微笑み返した
「いつ治るかも分からないそうだ
明日起きたら治っているかもしれないし
何年先までそのままってこともある
医者はそう言っていたよ
ほんと…簡単に言うよな」
Aを見つめたままそう言う
「(なに？)」
Aの口がそう動いたので
『すぐによくなるってゆったの』
と言うと優しく笑って「(うん)」と頷いた
スンリもあわててフォローに入る
『そうですよ！
今日からしばらくヒョンと一緒にいたらいいですよ！
兵役までもう日がないし、ほら！一緒にxx島で過ごしたらいいですよ！ねえヒョン！
そしたらすぐに良くなりますよ！』
Aの動きが固まる
そして俺の瞳を捉え
「(兵役？)」
と口が動いた
俺が何も言わないでいるのを不思議に思ったスンリが、体ごと振り返る
「(兵役？)」
今度はスンリを見てAの口が動いた
「あっ…」
そこでスンリが初めて自分が口走ったことに気付いた
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
当初、入隊は夏の予定だった
だからAともそれまで一緒に暮らす予定でいたし
それまでにAの生活も仕事も落ち着けば
俺が離れる間はヌナにAを頼もうと思っていた
しかし、先方とのやり取りの中で
その時期が大幅に早まることになった
そして、その期日までは
残り2週間ほどとなっていた
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
俺の説明をAは、ただじっと聞いていて
俺が話終えると、また先ほどのように
腕に頭をもたれて、またぼんやりとしてしまった
「だから、
今日から
一緒にいよう
一緒にいたいんだ」
小さな頭ごと腕の中にかかえ
さらさらと流れる髪に顔を埋めた
Aはもちろん何も言わなかった
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Sora123(プロフ) - 文面がすんごい好みだし、面白いです。更新待ってます。 (2018年7月4日 2時) (
レス) id: 38b3b19b0b (このIDを非表示/違反報告)
mayu.(プロフ) - はなこさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて大変嬉しく思います。少しずつの更新になってしまいますが、今後ともよろしくお願いします(^^) (2018年3月6日 20時) (レス) id: 80e42430ef (このIDを非表示/違反報告)
はなこ - 久しぶりに小説にハマってしまい最初から立て続けに読んでしまいました！！mayuさんの世界観と言葉選びがとても好きです。更新楽しみにしてます♪ (2018年3月3日 0時) (レス) id: 679653580c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayu | 作成日時：2018年2月19日 22時
