5日目 ページ7
『出水が落としたのはこのミニチュアアステロイドですか。それともクソデカアステロイドですか。』
米屋「面白いことすんなって」
出水「普通のアステロイドです」
『正直者のあなたには槍をあげましょう』
出水「いやゴミじゃねーか」
米屋「おいコラ」
小さい消しカスと大きめの消しカス。そして長細くした消しカスを机に並べてそんなことを言う。
絶賛課題中だった。
終わらない。
『私さー。オッキーに呼ばれてるんだよねー。デートしよって』
出水「まともな嘘つけ？」
『イケメン待たせらんないよね。出水ならまだしも』
おれも待たせんな。と毒を吐く出水公平。
二つ名は弾バカ。
カチカチカチカチと赤ボールペンをノックしながら、2人の顔をぼんやり眺める。
オッキーの件は真っ赤な嘘だ。
勝手に名前を使ってごめんね、イケメン。
そう心の中で呟いておく。
出水「てかおまえ、アステロイドトリガーに入れてないくせしてよく言うよ。適当にハウンドって言っとけそこは」
『米屋さぁー、』
出水「すぐ無視する」
ココの式わかる？解けない。
米屋にそんなことを呟きながら、"そういえば最近迅に合ってないな。"ふとそんなことを思った。
できるだけ合わないようにしているのは私だし、視えた過去によっては食事を部屋で取ったり、それはもう避け続けている。
避けてはいるけど。
『会わないのは会わないで寂しいんだよなぁ』
あっ、と2人の方を見れば、どちらも私を凝視していた。
出水「なになに、迅さんのこと？」
米屋「Aも寂しいとか思うんだな、避けてるクセに」
『ち、違う。ほら、そのー…犬を飼ってない犬飼先輩の話……』
さすがに無理があった。
咄嗟に違うなんて言ってしまったけど、彼にはよく伝わってしまっている。
米屋「ま、オレらにはわかんねーけど。会いたい時に会うのが一番いいんじゃねーの？」
適当こいてるのか、まともに言った感想がそれなのか。
どちらにせよ「そうだね」と相槌をうっておいた。
私らは一緒に居られない。
仕方ない。
そう昔に言われたんだ。
迅が言ったんだ。
おれらが一緒にいるのはムリなんだって。
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作者名：いちごおれ?? | 作成日時：2023年2月20日 23時
