『意識』 ページ6
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｢A、なぁってば｣
「あ、なに？」
｢なに？じゃなくて、何見てんの？｣
「んー？特に何も」
｢…あっそう｣
今日はお弁当持ってきたから、特別購買に行く事はない。何て思っても、お昼の時間になれば、飲み物とか持って来てるけど、お金の無駄だと分かってても教室を出る。
潮時なのかなぁ
何て、当の前に潮時かもしれない。だって嫌でも耳に入るじゃん。そう言った話って。クラスの子が偶々彼を見かけた時には、学校で女の子とキスしてたとか、帰宅部の彼が他の女の子とと一緒に帰ってたとか、手を繋いでたとか。
何だろう、それ等を知って悲しいとか怒りだとか、何も思わないのは可笑しな話なのかな。私は私で部活してるから、大会もあったりで気を配れなかった私にも非はあるから。
後は何方かが別れを切り出せばいいんだろうけどね
小野寺「花ヶ前先輩」
「…あ、小野寺君」
小野寺「購買ですか？」
「んー？うん、そうだよ。小野寺君も？」
小野寺「はい笑朝練で水飲みきってしまって笑」
「凄いね笑」
小野寺「まぁ、走ったり何だりしますからねー」
「そうだねー。
それらがあまりない弓道部は平和だ…笑」
小野寺「いや、先輩もちゃんと水分取って下さいね」
「はい…笑」
やっぱり身長大きい
今迄身長高い人って言えば、匠位しか関わり合いなく、それでもここ迄見上げる形になるのは初めて。新鮮な気もするけれど、そこ迄見上げなくてもいいのは、小野寺君が態々寄せて来てくれるから首の負担がない。
勉強と部活以外で、人の事について考えるのはあまりないから、正直どうしたらいいのか分からない。
まぁ、遅かれ早かれ別れそうだなぁ、私達
「じゃ、またね笑」
小野寺「花ヶ前先輩」
「ん？」
小野寺「前髪切りました？」
「え？笑」
小野寺「いや、少し短く感じたんで…気の所為ですかね」
「…ふふ笑切った！
目に少し掛かってて邪魔だったから笑」
小野寺「お、当たってた笑」
「正解！笑」
小野寺「あと…あ、髪染めた？」
「染めてないよ笑地毛ですー」
小野寺「先輩隠れヤンキーじゃなかったか…」
「えー笑部長が素行不良じゃ大会にも出ないよ笑」
小野寺「ふふ笑」
「じゃあね笑」
小野寺「…ヤンキー」
「違う笑」
小野寺「笑」
関わりあって数日なのに、こうも意地悪の様な茶目っ気ある匠の後輩君はなんか面白い。
そんなに伸びてたかなって位そこ迄切ってない筈だけど、伸びたら大抵ピンで止めてるから少なからず分からなくもないのかな。
#忘れてしまった考え事
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作者名：LuV | 作成日時：2021年11月6日 18時
