鯨9 ページ9
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浅野「大学入学おめでとう！」
「ありがとうございます」
後ろから体育館中に響く程の大きな声でAを呼ぶ西田。お前ら2人仲良いな、本当。
遠くからでも分かる位有志は怒りのオーラを出して、AはAで凄い面倒くさそうな表情で有志の方を振り向く。まぁ、あながち言わんとする事は察するけど。
西田「ふし！」
「なんですか？」
西田「何でLINE見らんの！？見ろや！」
「あーんー…え、通知来てました？」
西田「嘘やろ！？」
浅野「まぁまぁ笑Aはこういう奴だから笑
俺らの連絡も大して見ないんだって」
「見ますよ」
西田「じゃあ返せ！」
「西田さんは何に怒ってるんですか？」
西田「は！？」
よく分からない顔で見られても、俺は知らんぞ、A
そもそも見てるのか見てないのか分からない奴だから、大体の奴らも分かりきってるし、気にしなくなった事を、何も知らない有志が気にしてる状況がなんか面白い。
招集メンバーから各々におめでとうと言われてるAを見て、有志が何か悶々とし始めた。これは噴火直前の山か？
西田「なぁ、ふし」
「なんですか？」
西田「何で見らんの？もし大切な連絡やったらどうするん？」
「大切なものだったら流石に連絡は見ますよ」
西田「じゃあなんで見らんのや」
「見てない訳じゃないですよ。
ちゃんと人は確認してますし」
西田「人確認する序に見ろし」
関田「無理無理笑ふしは大概、
何か来てるなーで終わらせてるやつだから笑」
「あー、確かに」
柳田「確かにでも無いんだよ笑」
でもAって時々既読つくの早い時はあるよね
その時はあースマホ触ってるんだろうなぁとか思ってるけど、そう言う時に電話してみればミアちゃんが大抵出て、Aへと代わる。
何なんだろうな、本当に。皆分からないと思うけど、兎に角俺達も気付けば既読付いていたりするから、いつ読んでるかは分からん。そこを気にすると迷宮入りしてしまうから、Aにその辺を求めても仕方がない。
関田「いつ読んでんの？」
「触った時に読んでます」
関田「…あそう」
柳田「無理だって。結局は口頭で伝えるしかないって笑」
関田「でもいつ電話してんの？」
柳田「タイミング？
て言うか大体電話したらミアが出てAに伝わる」
関田「触ってねーじゃん」
西田「ミアって誰っすか？」
柳田「Aの双子の妹」
西田「お前双子なん！？」
「飽きた飽きた」
柳田「ふはっ笑言われ慣れて遂に飽きたか笑」
関田「しょうがないって。誰も思わん」
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作者名：LuV | 作成日時：2022年11月7日 12時
