鯨26 ページ26
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「西田さん、見て見て」
西田「ん？お、今年のやつやん」
「毎年こんな感じなんですね」
西田「おん。こん中から何処かのチームに入るか、
どっか就職したり、進学したりするやつも出るな。
後は、代表に選ばれたり」
「へぇ」
そう言えば、どっかのメディアとかで、日本での中高のプレーが羨ましいとかって言ってたな。多分、何かのメディアやったと思うけど。
でも、それは俺もそう。皆が皆決勝の舞台に行ける訳じゃない。弱小という訳じゃなかった学校も、正直ここに立ってみたかった気持ちは大いにある。でも、それな出来ん所は全国のどっかにはある。
誰もが観てるその舞台は、案外難しい舞台やったりする
バレーでもなんでも、スポーツってそんなもんやと思う。でも、ふしってこう言う場合どう思うんやろ。
西田「ここに立っとるって事は、結構強い所やと思う」
「へぇ」
西田「どう思う？」
「どう、とは？」
西田「自分が日本におって、
強弱どっちか分からん学校の代表で出場して。
全国各地、強い所も弱い所もある中で、
ここの舞台に立つんわほんのひと握りしかおらん」
「絶対勝ちますよ」
西田「絶対なん？笑」
「はい。強いか弱いかは、チームによるものであって、
学校によるものじゃない筈ですし。
自分の代でそこに行けるなら、僕3年間ここに立ちたい」
西田「ふは笑そうなん？」
「勝てば、色んな所と対戦できるじゃないですか。
なら、俺は沢山戦いたいので勝ちます」
西田「おま、笑勝負は二の次やん笑
そんだけバレーしたいん？バレーバカやん笑」
「鏡でしたってつまらないじゃないですか。
色んな所と戦って、その技術を取り入れたい」
あぁ、勿体ないってこんな事言うんやなって思う
どんだけ海外でプレーしとっても、色んな所で技術を体験しとっても、プレースタイルに長けとる筈とに、ふしってホンマにバレー好きやん。
そう言えば確かにそうやんな。俺が来る前なら、1番近い祐希さんでさえ5歳差で。仲のいい鈴木祐貴さんとも3歳かその辺で。海外のチームやと、もっと年の差なんてある筈やしな。
自分と同い年の人を近くで見るんは、確かに面白い。色んな意味で。
「早く早稲田帰りたい」
西田「まだまだ先やでー」
「俺早慶戦出る予定だったのに…」
西田「残念やったな笑」
「…高校生でも中学生でも捕まえてきたら良かったのに」
西田「自分みたいに？笑そーおらんで？笑」
「俺会長にナンパされたみたいなもんですよ」
西田「ナンパwww」
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作者名：LuV | 作成日時：2022年11月7日 12時
