夢女子、推しに捕まる【梵天】 (ページ5)

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仲良くドライブ(？) ページ5

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「おいお前足踏んでんだけど」

『あ、すんません』

車内は暗くてよく見えないけどお兄さんの隣に座ってたピンクっぽい髪色の人に怒られた

仕方なく2人の間に腰掛ける

直進し続ける車

………え？

『いやあの、普通に降ろしてください。んでスマホ返してください』

なんで乗車してんの私

駅からどんどん離れてんじゃん

はよ帰らせろ

「えーやだ。面白いから」

『褒めていただけるのは光栄ですが私のなんで。あ、梵天厨界隈に興味あるんならTwitter教えますよ』

布教を忘れずに行ったところでもう一度手を伸ばすがサッと隠される

もぉおお！！

「梵天厨界隈ってなんだ？」

右隣のピンク髪さんに聞かれた

お？こいつも興味あるのかな？

『詳しいことはDMでもなんでもくれたら教えますから！"メガトマト"で検索よろ！もう帰らせてください！！』

「あ？乗り込んできたのてめぇだろ」

『私のスマホひったくったのはこの人ですよ！？』

「まさかついてくると思わなかったわ〜」

『とりあえず停めてください！話しましょう！！はい、運転手さん！！とめてとめて！！』

前に乗り出して運転手に声をかけると

1つため息をつかれ、

「梵天幹部の皆様以外の方からの命令は受け付けておりませんので」

と、言われた

沈黙の間、外の雨音がやけに大きく聞こえた

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『……………え、幹部？』

なんの？

なんの幹部？

なんの幹部って言った？

もう一度聞く勇気は持ち合わせてない

口を開いたのは左のお兄さんの方だった

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「お前、相当ラッキーだな」

ピカっと稲妻が光り、車内は一瞬だけ明るくなった

まだ私のスマホを手に持ったままのお兄さんを見る

自分の首がカクカクしてるのが分かった

口角の上がってるお兄さんの顔は、それはそれはイケメンで

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「俺ら、梵天の幹部」

その爆弾発言の直後、ドン、と大きな雷の音が耳を指す

再び暗くなっていた車内の中、お兄さんの方を向いたままフリーズした首

腰が抜けたならぬ、首が抜けた

一瞬で捕らえたその顔面

タレ目、タレ眉、白い肌、ふわふわの唇

七三分けにされた綺麗な紫色の髪

間違いなかった

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『蘭ちゃん、ここに居たり………………』

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アーメン

れったん、私色々と終わったわ。

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