第９話―異能者は誰だ 太「ねェ、そろそろ夢主ちゃん出ても善いんじゃない？中也と話すの疲れたよ…」 ページ11
作業室を開けると、太宰がいた。
「遅いよ、中也。そんなに森さんのことが好きなのかい？」
「五月蝿ェ。こっちだって好きで長話してるんじゃねぇんだよ」
太宰の向かいの席に座り、資料に目を落とす。
『要注意学生』
実に単純な名付けだが、こうとしか言いようがない。
あの学校の５年生、俺達の同級生の中に
異能者が紛れ込んでいる。
１組の３２人、２組の３０人の中の誰かだ。
暴走すれば、壮大な被害が出る可能性だってある。
どんな異能かは未だ分かっていない。
……つか、均衡(バランス)の悪ぃ分け方だな、この人数。
「それにしても、何度見ても少なすぎる情報だよねぇ…
もっと散策して欲しかったものだよ」
背もたれに体重を掛けて、天井を見上げながらボヤく太宰を睨んだ。
「文句云う暇があんなら何か考えろ」
「どうやったら死ねるかな？」
「任務について考えろ！！」
ダンッと強く机を拳で叩くと、「五月蝿いなぁ…これだから単細胞は…」と云いながら座り直した。
単細胞だと…？
否(いや)、此奴に構ってる暇は無ェ。俺は早く寝たい。
「早く寝たいから早く終わらせようか」
此奴と思考が一緒だった俺を殴りてぇ…ッ！！
思わず資料を握り締めると、それを見た太宰が口角を上げた。
此奴…絶対死なす！
「…〜っ！！太宰ッ！手前は誰だと思う」
「そうだねぇ……私のクラスの中の誰か…かな」
「は？知ってんのか？」
「だから誰かって云ってるでしょ。知らないよ」
知らないなら何故クラスでまとめられた？
此奴は何か掴んでやがる。
本能的にそう思った。
「……なァ太宰。彼奴を逃がした理由…
まだあんだろ？教えろよ」
「は？未だ云ってるの？
諄(くど)い男はモテないよ、中也？」
「五月蝿ぇ！！余計なお世話だ！！」
たが太宰は、少し考える素振りを見せた後、
少しずつ話していった。
第１０話―太宰の思考 中「俺だって疲れてンだよ！」→←第８話―学校生活
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入浴(プロフ) - ゼロさん» わあ！ありがとうございます！！そう言ってもらえるととても嬉しいです！ (2018年2月10日 22時) (
レス) id: d6f7c6ac49 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - 面白いです。 (2018年2月10日 22時) (レス) id: 598748d846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：入浴 | 作成日時：2018年2月4日 1時
