にしはたぐらむ

31 #西畑 ページ32

え、ものもらい………




じゃあ、傷をかばってた訳でも、
出血を押さえてた訳でもなく、




… もしかして見られたくなかった？









「 あ、ものもらい、ねぇ… 」

『 はい… 』

「 …大丈夫？」

『 まぁ、腫れてるだけなので… 』

「 …そっか」









左目を隠しながら話すAちゃんにすらときめく俺は重症かも。






って、違う違う違う！！！





俺が会いに来た理由は……









「 あ、あの、Aちゃん、」

『 …うん？』

「 聞いてほしい事があるって言うたやん？」

『 あ、うん… 』

「 その、俺、実は… 」









" Aちゃん事が好きです "









伝えろ、西畑。









「 俺、Aちゃんの事が好き、」

『 …………… え？』

「 好き……です。」









言えた！
うわぁ、めっちゃ緊張した………
絶対顔真っ赤！やばいっ









「 … だから、もし良かったら俺の彼女になってくれませんか？」









言い終わって恐る恐る顔を上げると、
そこには目を見開いてびっくりしてるAちゃんが。









「 あ、いきなりごめんな？どうしても言いたくて… 」

『 だ、大吾くん… 』

「 ん？」

『 ちょっと、アタマが追いつかナイ。』









そう言ってAちゃんは頭を抱えて悩み始めた。

… 左目見えちゃってるけど大丈夫なんかな(笑)









『 … な、なんで急にす、好きって思ったの？』

「 … 気づいたら好きやった。」

『 気づいたら？』

「 うん、まだ仲良くなってそんな経ってへんけど、Aちゃんがおらん生活つまらなすぎて。」

『 …うん』

「 気づいてん。好きだって。」

『 …そっか』









そう言いながら、Aちゃんは恥ずかしそうに微笑んで、









『 私も、大吾くんが好き、です… 』









そう言った。

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