【QK】君に捧げる永遠の愛【fkr】 (ページ2)

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「お先に失礼致します」
「お疲れ様〜」

なんてことない毎日。特に変わり映えしない。勤め先のオフィスから飛び出したところでそこは通い慣れた都内の一角。この後はスーパーに立ち寄り食材を買いつつ自宅のあるアパートへ向かう。

なんてことない毎日。特に変わり映えしない。その毎日から、ガラリと人生が変わる瞬間まで───あと少し。

君に捧げる永遠の愛

ピロリン♪

控えめなLINEの通知音が私の右ポケットから聞こえる。公式アカウント系の通知音は全て切っているし、鳴るとしたら連絡を良く取る人物。誰だろう？そう思いながらスマホを取り出しLINEを開くと、

「あ、拳くんからだ！」

地元の幼馴染、福良拳くんからのLINEであった。でも珍しい。拳くんとは年一にお互いの誕生日をお祝いする時にしかLINEしないのに。

拳くんA、さっき、百貨店のショーウィンドウ見てなかった?

Aえ?!拳くん近くにいるの?!

拳くん違ったらいけないと思って声掛けられなくて…ちょっとその場で跳ねてみて

そう拳くんに言われ、なんの躊躇いもなしに私は両手を振りながらその場で跳ねた。大の大人が、突然その場で跳ね出すなんて。周りの人からしたら不審者極まりない。

するとその様子を見ていたある一人の人物が私に近付いてきて

「あはははっ、まさか本当に跳ねるなんて」
「！！拳…くん？」
「久しぶりだね、A」

目に涙を浮かべるほどの笑いを零しながら、私の幼馴染福良拳くんがそう言った。

「本当に久しぶりだね！会うのは…何時ぶりだろ？」
「ほらあれじゃない、高校の同窓会で集まった時…」
「え、あれって…大学卒業してからだから…22か23の時…え？！それから会ってないんだっけ？」
「なんか久しぶりに会った感じしないよね」

大してマメに連絡を取り合っていたわけでもないのに、再会してそうそうこんなにも打ち解けるなんて。少し大人っぽくなった拳くんだけれど、話し方も表情も昔と変わらなくてなんだか嬉しかった。

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