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「…もしかして、疑ってる?」
「や、だって…私ばっかりが須貝さんの事好きだと思ってたから…」
「Aちゃんだけじゃなくて、俺もAちゃん好きなの!」
信じられなくてただ呆然としてると、更に信じられないことに須貝さんは私を抱き締めてきた。勿論、嫌ではない。むしろ嬉しいが、とても恥ずかしい。
「さっき、須貝さんと一緒にいた女の人、彼女さんだと思ってました。」
「ごめん。アイツさっき俺のこと何故か名前で呼んでたけど正真正銘俺の妹だから。彼女じゃないからね?」
「じゃあ、私が須貝さんの彼女になっても良いんですか?」
「なっても良いよ、じゃなくて、なって欲しいんだよ。」
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あとから聞けば、須貝さんの妹さんは彩加ちゃんと接点があるらしく、あそこで須貝さんとばったり会ったのも、妹さんが兄である須貝さんを名前呼びしたのも、全て彩加ちゃん達に仕組まれたものだと判明した。
「ま、今となっちゃ我が妹と山森には感謝だな」
「何もかもバレバレだったのは恥ずかしいですけどね……」
今でこそ、QuizKnock公認のカップルへとなった私達だが、最初は上手く隠してるつもりでひっそり付き合っていた。だが、上手く隠せる訳もなくその日のうちに全員にバレてしまったが。
「なんだろね、俺のAちゃんへの愛が溢れてるんかね?」
「それを言ったら私だって駿貴さんへの愛情ダダ漏れですよ〜」
「…まったく、昔のモジモジAちゃんとは思えないな」
「えへへ〜」
少し照れながらもそう笑いながら駿貴さんへともたれ掛かると、優しくて大きな駿貴さんの手が私の頭を撫でてくれた。
確かにあの頃の私は引っ込み思案で人見知りで全然可愛くない女の子だったかもしれないけど、今は駿貴さんの隣で幸せだよ。
だから、昔の私!諦めないで、駿貴さんのこと思い続けてね!いつか、その思いきっと花開くからね。
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作者名:りんご | 作者ホームページ:
作成日時:2020年5月29日 14時